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光被
「光被〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
光被の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
を削《けず》る。勝つ者は青史の天に星と化して、芳《かん》ばしき天才の輝きが万世に
光被《こうひ》する。敗れて地に塗《まみ》れた者は、尽きざる恨みを残して、長しなえ....
「連環記」より 著者:幸田露伴
とし、不道とし、大悪とする。犠牲を要求するのは神の権威であり、高徳であり、一切を
光被する最善最恵の神の自然の方則であり、或る場合には自ら進んで神の犠牲となり、自....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
優越を有してる人々に孫が近づくのを見ることだった。あたかもその光栄が自分の上にも
光被《こうひ》してくるかのように楽しんでいた。そしていくら平然と構えていようとし....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
まった。そして彼はあとで、夢をみたのではないかとみずから訝《いぶか》った。闇夜を
光被する燃えたつ流星のあとに、通っても見分けがたいほどの、光った塵埃《じんあい》....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
された。子供のおり彼があれほど愛した大音楽家であって、今やその栄誉はドイツ全土に
光被していた。彼はハスレルが昔なしてくれた約束を思い出した。そして絶望的な力をこ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
到来しないことを知らないではなかった。それでも、中流思想の世界は、遠くから見ると
光被してるように思われ、少なくともその中に住んでみたかった。そういう熱望はきわめ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
の服をつけていた時代、それはどこへいってしまったのであろう? 彼女の身のまわりに
光被していた親和な落ち着いた魅力は、日に日に消えていった。彼女の詩趣は融《と》け....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ィエにはその太陽の光が欠けていた。現在のりっぱな人々と同様に、彼は自分一人で力を
光被するほど強くはなかった。力を
光被するには他人と結合する必要があった。しかしだ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
み込む。――その上グラチアは、そのなごやかな性質の暗黙の魅力を、周囲の人々の上に
光被していた。身振りや音調のあらゆる誇張は、それがたとい無意識的なものであっても....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
リスを作り出し、キロガを作り出し、ピザカーヌを作り出す。彼は偉大なるものを地上に
光被する。バイロンがミソロンギーで死に、マツェットがバルセロナで死ぬのは、彼の息....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
事になると、尠くとも私だけは、二の足を踏まないでは居られない。古典としての匂いが
光被して、鹸や、脂気を変じて、人に迫る力としていることも、否まれない。 巌門破る....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
余の村に伽藍を建て、仏性燈油を寄附したといわれている。事実その勢力は、この両州を
光被していたのであろう。 ついでその子基衡に至っては、果福父に過ぎて両国を管領....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
びに皇太子殿下の万歳万々歳を祝願し、ついで日本国家の威力が旭日の輝くごとく万国に
光被せんことを祝願するので実にめでたい願文である。厳粛にその式を行いその願文を読....