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光陰
「光陰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
光陰の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「風の便り」より 著者:太宰治
品をほめていたが、その時の加納の言葉がいま自分にも、いちいち首肯出来ました。 「
光陰」のタッチの軽快、「瘤《こぶ》」のペエソス、「百日紅《さるすべり》」に於ける....
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
》、仕事師の勝五郎が世話で深川の大工の棟梁へ貰われてまいった伊之吉でございます。
光陰は矢の如く去って帰らずとやら申しまして、月日の経ちますのは実に早いもので、殊....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
以来、諸方を流転して、おちつかない日を送ること一年九ヵ月で、月並の文句ではあるが
光陰流水の感に堪えない。大久保へ流れ込んで来たのは十三年の三月で、もう一年以上に....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
戯れ謡が出来たといって、古い日記中から筆者に指摘して見せた。 「氷雪堅く閉じて。
光陰を送り。天上音信を得ざれば。世の風声を弁えず。闇々たる石窟に蠢々として動き、....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
に蔽われて晴るることなし。これ母親の死を悲み別離に泣きし涙の今なお双頬に懸れるを
光陰の手も拭い去るあたわざるなりけり。 読書、弾琴、月雪花、それらのものは一つ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
ければとても満足な調べのできぬ勘定になる。さあ、こうなるともう落ちついたものだ。
光陰も本当に矢のごとく過ぎ去ってしまう。長いと思った二年半ももう二年の内にはいっ....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
も作っている。「わたる日の影に競ひて」は、日光のはやく過ぎゆくにも負けずに、即ち
光陰を惜しんでの意。「またも遇はむため」は来世にも亦この仏果に逢わんためという意....
「川端柳」より 著者:豊島与志雄
をした。 何をくよくよ川端柳 水の流れをみてくらす 何為懊悩河上柳 空臨流水送
光陰 ははあ、と私は思った。 「訳詩ですか。」 「それがね。一寸面白い話があ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
「貴下のなされし科学上の大発見を学びおれば、余は禁囚の身の悲しみをも忘れ、また
光陰の過ぐるも知らず候」という書き出しで「水の下、地の下で、火薬に点火し得るごと....
「太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
である。 「馬鹿野郎、吾らはそんな世迷言にかす耳を有たぬぞ、こうなった上は一寸の
光陰も軽んずべからずだ、愚図愚図すれば撲ち殺されるぞ、生命が惜しくば早く下れ下れ....
「想像と装飾の美」より 著者:岸田劉生
いながら、何故日本絵具ですっかり厚くぬりつぶしたり、モデリングをつけたり、遠近、
光陰をつけたりするか。卑近にいえば、洋画に引かれているから。何故洋画に引かれてい....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
厚遇を辱うして老境を慰めたりや。要するに、予の半生将死の気力を蘇し、やや快くその
光陰を送り、今なお残喘を延べ得たるは、真に先生の賜というべし。 以上|記すると....
「郊外生活の一年」より 著者:岡本綺堂
震災以来、諸方を流転して、おちつかない日を送ること一年九ヵ月で、月並の文句ではあるが
光陰流水の感に堪えない。大久保へ流れ込んで来たのは去年の三月で、もう一年以上にな....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ベットは厳重に鎖国主義を実行して居る国で、有力なる西洋人が沢山の金を費やし多くの
光陰を費やし種々の準備を調えて行ってすらも今日失敗に帰して居る者が多い中に、我々....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
自由を得て暇潰な事も
遣られるようだと好いのですが。
メフィストフェレス
光陰は過ぎ易いものだから、時間を善用せんと行かん。
なんでも規律を立てて遣ると、....