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兌換
「兌換〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
兌換の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「骨董」より 著者:幸田露伴
はない、やはり一種の手形じゃまでなのであろう。徹底して観ずれば骨董も黄金も宝石も
兌換券も不換紙幣も似たり寄ったりで、承知されて通用すれば樹の葉が小判でも不思議は....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
社会人相互の間に受け渡され流通するものである。丁度紙弊は、それが国営銀行で金貨に
兌換されて初めて価値を受け取るのだということを全く忘れられた心理で、紙弊という紙....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
イデオロギー的機関であろう。大学は科学的権威を有っている、これを政治的権威にまで
兌換しさえすれば好い。 今日のジャーナリズムの波の上に乗っている社会科学は併し....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
に、目抜きの大道で示威的な〔芸当〕をやろうというのである。世界史的にも国際的にも
兌換不能な紙幣を以て強力的に取引きをさせようというのである。――こうした弱点は範....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
がそれにも拘らず、この哲学プロパーの体系に於ける諸概念は、論理の範疇体系と、その
兌換価値・キャッシュバリューを一つにしていたわけだから、この――共通な――論理の....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
たが、併し現実の流通は云わば金貨で行なわれるのではなくて、夫々の文化領域に特有な
兌換券で行なわれる、と云っていい。つまり夫々の文化領域は夫々特有な思想のジャンル....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
)真理であるためには、理論的認識によって到達された理論的真理をば文学的形象にまで
兌換したものに相応するだけの内容を有つことが必要だ。この
兌換の手続きが、題材・テ....
「贋紙幣事件」より 著者:甲賀三郎
んはそんな事は知らないと云った。そうして紙幣と云っているけれども、あれは正しくは
兌換券と云うもので、日本銀行と云う銀行が発行しているので、
兌換券と云うのは、そこ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
そこで引換をする。尤も銭のみでなく、金銀をも渡した。こんな事で、何時必要があれば
兌換が出来るから、平常藩内での売買は士民共に紙幣で済ませて、何らの不便も感ぜなか....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。(訳者注 図中の文字も念のために訳出す)
国王の名において
十リーヴル
兌換券
軍需品代として交付す
平和確立とともに償還す
第三部 第一〇三九〇号....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
違によって、すべての場合においては同一ででないであろう。英蘭《イングランド》銀行
兌換停止条例に関する、このことからしての結論
(七六)利潤に対する租税が地主階級....
「新生の門」より 著者:林芙美子
感じるのでした。女の犯罪として、案外一番すくないのは治安維持法違反と、文書偽造、
兌換《だかん》券偽造とか云った罪名でした。殺人の二十三人と云うのはいったいどうし....
「Moods cashey」より 著者:服部之総
が、二度目の長州征伐に負けたあととて、関西方面での幕府の信用失墜して、この金札は
兌換《だかん》紙幣だったにかかわらずほとんど信用されず、たちまち取付けにあうとい....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
。
帝国領内に埋もれたる無量の宝を
これが担保となす。その宝は
直ちに発掘して、
兌換の用に供すべき
準備整えり。」
帝
不届な、怪しからん詐欺をしたもの....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
めにこれをこころみて失敗していた。紙幣制度にはかならず附帯していなければならない
兌換の約が国におかれてなかったからである。――ところが、建武の新政府にもその裏打....