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免疫
「免疫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
免疫の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
何をなす事ができようぞ。君とお会いした時も、君のような人が――全然都会の臭味から
免疫されて、過敏な神経や過量な人為的知見にわずらわされず、強健な意力と、強靱な感....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
以て証明されたお方ですから、そうした原理が描きあらわす恐怖、戦慄に対しては一種の
免疫になっておいでになりますばかりでなく、近い将来に於て、御自分の過去に関する御....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
、無茶をやりました。 最初は一番毒の少ないカナトウ鰒をば喰いましたが、だんだん
免疫て来ますと虎鰒、北枕ナンチいうものを喰わんとフク喰うたような気持になりまっせ....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
い最も悪いジャーナリストもあれば、新聞雑誌に書いてもジャーナリズムの弊には完全に
免疫された人もありうるのである。この事に関する誤解が往々正常なる科学の普及を妨害....
「備忘録」より 著者:寺田寅彦
子に腰かけて読書にふけり両足を言葉どおりにすきまなく蚊に食わせてから以来蚊の毒に
免疫となったせいか、涼み台で手足を少しぐらい食われてもほとんど無感覚である。蚊の....
「生爪を剥ぐ」より 著者:葉山嘉樹
込むように力強くからまった。 人生の、あらゆる不幸、あらゆる悲惨に対して殆んど
免疫になってはいた吉田であった。不幸や悲惨の前に無力に首をうなだれる吉田ではなか....
「若きいのちを」より 著者:宮本百合子
ていたにちがいないと思われる。 空気の清純な田舎に育った青少年は結核菌に対して
免疫が体内に出来ていない。生れたままの美しい肉体は病菌には非常にもろい。田舎の子....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
なものの一つだ。新精製痘苗を皮下注射するもので、発熱期間少なく、痘根が残らずに、
免疫効果が勝れており、従来の法規を改正することになったという。また、癌研究も画期....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
が宣伝病です。アメリカ気質はあって、個性はありません(この宣伝病の中に生れ育って
免疫が出来なくてはならないため)ここがヨーロッパに比べて実に興味があるのね、ヨー....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
して、このようにあらゆる方面で用心堅固にしたつもりで、私は自分の立場のその奇妙な
免疫性を利用しにかかったのである。 暴漢を雇ってそれに自分の罪悪を行なわせ、自....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
が、楽しい刺戟であるらしかった。 しかし、この青年は、夫人のそういう態度には、
免疫になっているらしく、一も二もなく、支配されているわけではなかった。 「そろそ....
「陳情書」より 著者:西尾正
段|何卒《なにとぞ》お許し下さい。俗間《ぞくかん》の所謂《いわゆる》投書には既に
免疫して了《しま》われた閣下は格別の不審も好奇心をも感ぜられず、御自身で眼を通す....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
嫌って逃げると云っている。 恐水病の予防 昨年中パリのパストゥール
免疫所で狂犬に噛まれた人のために恐水病予防の注射を行うた件数が七百七十三、その中....
「呪われの家」より 著者:小酒井不木
るだけ、相手の急所に触れぬように注意した。犯人を訊問するのは、ちょうど、医学上の
免疫現象と同じようなものだと氏は考えて居るのである。例えば実験動物に致死量の毒素....