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免職
「免職〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
免職の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
な紙を二枚と、書記が丁寧に書いたらしい書簡一封とを探り出した。
はたしてそれは
免職と、退職慰労との会社の辞令だった。手紙には退職慰労金の受け取り方《かた》に関....
「競馬」より 著者:織田作之助
たわけだったが、しかし勘当《かんどう》になった上にそのことが勤め先のA中に知れて
免職《めんしょく》になると、やはり寺田は蒼くなった。交潤社の客で一代に通っていた....
「M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
たから来たのだ。それに、取次ぎをしないなんて、けしからん、侯爵にお目にかかって、
免職させてやるからといってやると、家令のやつ、何かブツブツいっていたよ」 「それ....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
と述べてある。マルコポーロは、シナの市舶司が茶税を勝手に増したために、一二八五年
免職になったことを記録している。ヨーロッパ人が、極東についていっそう多く知り始め....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
。それにも拘わらずお前が逃げたために、私は署長さんの前に顔向けが出来んのである。
免職せなければならんように成っているのだ。お前は殺さずとも殺したとして立ってくれ....
「海底都市」より 著者:海野十三
ない貴重な人間をそんな無茶な目にあわすとは困るじゃないか。死んじまったら、わしは
免職だよ。それに第一、これは君たち両人の所有物じゃないだろう、両人だけに勝手に処....
「火星兵団」より 著者:海野十三
そんなはずはない。国王は、おれと相談のうえでなければ、すべての火星兵団員の任命や
免職は、できないことになっているのだ。ましてや、このおれを
免職するなんて、そんな....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
いわれたか、急ににやりと笑顔になって受話器をにぎりなおした。 「え、ガルスキーを
免職させて、私を副司令にもってゆく。そりゃほんとうですか。ははあ、そいつはわるく....
「鵞鳥」より 著者:幸田露伴
い二人が笑って話合っていた折々のあるのを知っていたからである。 「ナーニ。」 「
免職? 御さとし
免職ってことが有るってネ。もしか
免職なんていうんなら、わたしゃ聴....
「鎮西八郎」より 著者:楠山正雄
さまはお怒りになって、子供の悪いのは親のせいだからというので、おとうさんの為義を
免職して、隠居させておしまいになりました。 為朝は、おとうさんが自分の代わりに....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
覧なさい。」と、巡査はほほえみながら諭すように言った。 「身分なんか構いません。
免職されても構いません。」と、男は真っ蒼になって唇をふるわせていた。 「あなた、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ソレハ不明、ゼヒトモ警戒ヲ要ス〉と答えるとしたら、どうなるでしょう。結局わたしは
免職になるのほかはありますまい」 彼の悩みは見るにたえないほどであった。こんな....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
た。四日目の朝もはやどうしても帰れと私は強く主張しました。それはもし病院のほうが
免職になってはならないと私が心配したからでした。そして「今日帰る」と電報を打たせ....
「城」より 著者:カフカフランツ
地位を父に約束していましたが、そのとき父の前に立っていました。そして、組合が父を
免職したこと、証書の返却を求めていることを、父に伝えなければならないのだ、という....
「審判」より 著者:カフカフランツ
うな卑屈さとほどには、大きいはずがない。彼らに対して企てうる唯一のことは、彼らを
免職するように手をまわすことだろうし、それはきわめて容易に実現できることでさえあ....