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「児女〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

児女の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
痛痒《つうよう》も感じない代りに、知《し》らず識《し》らず友人を傷つけることには児女に似た恐怖を感ずるものである。 弱者とは友人を恐れぬ代りに、敵を恐れるもの....
蘭学事始」より 著者:菊池寛
彼らは、邦人未到の学問の沃土に彼らのみ足を踏み入れ得る欣びで、会集の期日ごとに、児女子の祭見に行く心地にて、夜の明くるのを待ちかねるほどになっていた。 七 玄....
十二支考」より 著者:南方熊楠
州にもっとも狼害多いが、ここのジャンワール、ラージュプット族は狼と厚縁あり、その児女狼に食われず、時としてその※《す》に養わると信ぜらるというから、突厥狼種と等....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
も極めて意義の少ない行動であったと嘆ぜざるを得なくなる。 生活の革命……八人の児女を両肩に負うてる自分の生活の革命を考うる事となっては、胸中まず悲惨の気に閉塞....
断橋奇聞」より 著者:田中貢太郎
なかから自分で繍をした汗巾を出してきて、それに筆を染めた。 英雄自ら是れ風雲の客児女の蛾眉敢て仙を認めんや 若し武陵|何処と問わば 桃花流水門前に到れ 老婆は....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
忘るるあたわずというなり。姓は小川名は清子と呼ばれて、目黒のあたりにおおぜいの孤児女と棲み、一大家族の母として路傍に遺棄せらるる幾多の霊魂を拾いてははぐくみ育つ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
あ》て、厄《やく》を免れた事あり。アラブ馬|猛《たけ》しといえども、軍士と等しく児女や柔弱な市人をも安心して乗らしむ。予の言を法螺《ほら》と判ずる人もあろうが、....
女侠伝」より 著者:岡本綺堂
おい踏青が始まろうという頃だった。そうだ、シナ人の詩にあるじゃないか――孤憤何関児女事、踏青争上岳王墳――丁度まあその頃で、場面は西湖、時候は春で月明の夜という....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
け》りを取るに足るのみ。書生の激論も時には面白からざるにあらずといえども、親戚|児女子《じじょし》団座の席にこれを聞けば発狂人と言わざるを得ず。この場所柄と時節....
京都学校の記」より 著者:福沢諭吉
》るものあり。英国の教師夫婦を雇い、夫《おっと》は男子を集めて英語を授け、婦人は児女をあずかりて、英語の外にかねてまた縫針《ほうしん》の芸を教えり。外国の婦人は....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
されんことを切望の至りにたえざるなり。 この言にても知らるるごとく、コックリは児女輩の遊戯同様のものにて、近ごろ当府下にて流行の景況を見るに、書生輩の下宿屋に....
父の墓」より 著者:岡本綺堂
縷の香に魂を招く、これ必ずしも先人に奉ずるの道にあらざるべし。五尺の男子、空しく児女の啼を為すとも、父の霊|豈懌び給わんや。あるいは恐る、日ごろ心|猛かりし父の....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
及墨摺両種あり) 浮世絵の山水画と江戸名所 一 浮世絵はその名の示すが如く児女《じじょ》の風俗俳優の容姿を描くを以《もっ》て本領とす。然《しか》れども時代....
日和下駄」より 著者:永井荷風
。高低のある広い地は一面に雑草を以て蔽《おお》われていて、春は摘草《つみくさ》に児女《じじょ》の自由に遊ぶに適し、秋は雅人《がじん》の擅《ほしいまま》に散歩する....
夕立」より 著者:永井荷風
あるがためなり。 巴里《パリー》にては夏のさかりに夕立なし。晩春五月の頃麗都の児女豪奢を競ってロンシャンの賽馬《さいば》に赴《おもむ》く時、驟雨|濺来《そそぎ....