兜を脱ぐ[語句情報] » 兜を脱ぐ

「兜を脱ぐ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

兜を脱ぐの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
らなければならないので、さすがの道楽者も甲府勝手と聞くとふるえあがって、余儀なく兜を脱ぐのが習いであった。 一間住居から甲府勝手、こうだんだんに運命を畳み込ん....
親子」より 著者:有島武郎
眼の前に嘘をせんでいい世の中を作ってみせてくれるか。そしたら俺しもお前に未練なく兜を脱ぐがな」 父のこの言葉ははっしと彼の心の真唯中を割って過ぎた。実際彼は刃....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
とをやって見せると言って家を飛び出して行った弓夫にも、とうとう辛抱強い薬方の前に兜を脱ぐ時がやって来た。その帰参のかなうまで、当時妻籠の方に家を借りて、そこから....
中毒」より 著者:織田作之助
あるまい。議論している間、欠伸ばかししているか、煙草ばかしふかしておれば、相手は兜を脱ぐにきまっている。 墓銘など、だから私はまかり間違っても作らないつもりで....
越後の闘牛」より 著者:佐藤垢石
悧であって、顔を合わせた瞬間、敵の気力と闘志を見て、敵わずとさとれば、戦わずして兜を脱ぐものだそうである。きょうは小形の赤牛に分がよく、大形の黒牛には運が悪い。....