入れ代り[語句情報] » 入れ代り

「入れ代り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

入れ代りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、半七は一※ほども待たされたが、それでも根よく辛抱していた。先の人が立ち去ると、入れ代りのように後の人がまた詰めかけて来るので、玄関にはいつでも十四五人が待ちあ....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
いる金文字、銀文字の書冊が、一つ一つにその作者や主人公の姿になって現われて来て、入れ代り、立ち代り、僕を責めたりあざけったり、讃めそやしたりする。その数のうちに....
深夜の市長」より 著者:海野十三
事でないのは、自分にとって何よりのことだった。 一行の遠去かるのを待って、僕は入れ代りに土窟の方へ入っていった。 「深夜の市長さん。――」と呼ぶと、奥から声が....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
呼声が鈴の音に交って、聞こえ始めた。そして、また別な号外売りがあとからあとへと、入れ代り立ち換り、表通を流していった。 晴やかな笑声に裹まれていた一座は、急に....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
類似したものを書くということなんです。勿論あの夜は、伸子さんが花瓶を倒し、それと入れ代りにダンネベルグ夫人が入って来て、しかも激奮に燃えた夫人は、寝室の帷幕の間....
単独行」より 著者:加藤文太郎
。それらを横切るのにピッケルが必要だった。この一週間は割合天気がよかったが、僕と入れ代りに上高地にきたB・K・Vの成定氏および額氏は、その後一週間毎日雪が降り、....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
るように……。ではこれでお別れします。』 滝の竜神さんがプイと姿を消し、それと入れ代りに母の指導役のお爺さんが早速姿を現わしましたので、母は名残惜しげに、それ....
巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
ン・ポアンの店が、妙に春に似合う。マロニエの花にも近いというので、界隈の散歩人は入れ代り立ち代り少憩をとる。 「飴を塗った胡桃の串刺しはいかが?」 「燻製鮭のサ....
血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
た。 辛うじてそこを切抜けて下宿へ帰ると、そこにも記者が待受けていた。それから入れ代り立ち代り、各社の記者の訪問を受けた。私は終いには大声を挙げて泣きたくなっ....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
儀右衛門が、精神の昂揚状態に入っているのではないかと疑った。 いろいろな影像が入れ代り立ち代り、驚くべきほどの早さで、相手の表情の中を、かすめ行くのを見た。 ....
光は影を」より 著者:岸田国士
面白くねえよ、おやじは」 そう言いながら、弟の深志は、階下へ降りて行つた。と、入れ代りに、妹の多津が、速達が来たといつて、彼の手に一通の封書を渡した。 達者....
経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
ないと思ったので、母も強いては止めなかった。 お妻が草履をはいて出ると、それと入れ代りに、老婆が文次郎と駕籠屋に扶けられて乗った。お妻を歩かせる以上、駕籠を早....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
? 乙女2 葵の花はいらんしょか? 乙女1 葵の鬘はいらんしょか? (右へ退場)入れ代りに右より登場した若い男。中央辺にてふと立止り、右手花売の乙女達の方をふり....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
勢のいい一九にはいり込まれたのを口開に京伝、菊塢、それに版元の和泉屋市兵衛など、入れ代り立ち代り顔を見せられたところから、近頃また思い出して描き始めた金太郎の下....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
社するまでは小林天龍君がこの新聞の劇評を担任していたのであった。小林君はわたしと入れ代りに萬朝報社へ転じて、後には劇評家などはすっかり廃業してしまって、同社の政....