入れ代り立ち代り[語句情報] » 入れ代り立ち代り

「入れ代り立ち代り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

入れ代り立ち代りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
変な音」より 著者:夏目漱石
は疲労の極《きょく》声を出す元気を失ったのだと知れた。」 その後《のち》患者は入れ代り立ち代り出たり入ったりした。自分の病気は日を積むにしたがってしだいに快方....
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
目にはさも退屈そうに立っているものは巡査と自分だろうと敬太郎は考えた。 電車は入れ代り立ち代り彼の前にとまった。乗るものは無理にも窮屈な箱の中に押し込もうとす....
」より 著者:夏目漱石
やりどこかを見つめていた。 時刻が時刻なので、夕飯《ゆうめし》を食いに来る客は入れ代り立ち代り来た。その多くは用弁的《ようべんてき》に飲食《いんしょく》を済ま....
白髪小僧」より 著者:杉山萠円
あくるひ》終日《いちにち》、その翌る晩も夜通し、その又翌る日も終日《いちにち》、入れ代り立ち代り大勢の人々が、オイオイ泣きながらこの綱を引きましたが、やっと三日....
創作家の態度」より 著者:夏目漱石
ではなくって、そのうちのある点のみが、顕著になって、そうしてこの顕著になった点が入れ代り立ち代り、長く流を沿うて下って行く訳であります。そうしてこの顕著な点を連....
旅の絵」より 著者:堀辰雄
いるきりだった。その店の奥がこんなにもひっそりとしているのに引きかえ、店先きは、入れ代り立ち代りせわしそうに這入《はい》ってきては、どっさり菓子を買って、それか....
巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
ン・ポアンの店が、妙に春に似合う。マロニエの花にも近いというので、界隈の散歩人は入れ代り立ち代り少憩をとる。 「飴を塗った胡桃の串刺しはいかが?」 「燻製鮭のサ....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ミをうかがっている様子である。 私たちも仕方がないから立ち止る。場所が悪いや。入れ代り立ち代りパンパンがさそいにくるし、みんな見ているし、薄気味わるいこと夥し....
血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
た。 辛うじてそこを切抜けて下宿へ帰ると、そこにも記者が待受けていた。それから入れ代り立ち代り、各社の記者の訪問を受けた。私は終いには大声を挙げて泣きたくなっ....
イオーヌィチ」より 著者:神西清
ようになってからは、発作がますます頻繁になって来た。トゥールキン家へは町の医者が入れ代り立ち代り残らずやって来たが、とうとうしまいに郡会医の呼び出される番になっ....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
儀右衛門が、精神の昂揚状態に入っているのではないかと疑った。 いろいろな影像が入れ代り立ち代り、驚くべきほどの早さで、相手の表情の中を、かすめ行くのを見た。 ....
もう軍備はいらない」より 著者:坂口安吾
ンだけでも何百発もあった。豪雨の夜中に近所の工場の上に照明ダンをたらして二百機が入れ代り立ち代り二時間にわたってバクゲキし、その半分がそれダマになって何百匹のカ....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
勢のいい一九にはいり込まれたのを口開に京伝、菊塢、それに版元の和泉屋市兵衛など、入れ代り立ち代り顔を見せられたところから、近頃また思い出して描き始めた金太郎の下....
樹氷」より 著者:三好十郎
いいんですもの。麻布の春子さんのお家へは、お婿さん志願者が六人も七人も、それこそ入れ代り立ち代りつめかけてるのよ。その中から、ああしてこんな所までノコノコ附いて....
はつ恋」より 著者:神西清
ーダに会わなかった。彼女は、体のぐあいが悪いと言っていたが、それでも傍屋の常連が入れ代り立ち代り、彼らのいわゆる『当直』にやってくるのは、一向さしつかえなかった....