入れ墨[語句情報] »
入れ墨
「入れ墨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
入れ墨の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「手紙」より 著者:芥川竜之介
あかと額《ひたい》の禿《は》げ上った四十前後の男です。この男は確か左の腕に松葉の
入れ墨をしているところを見ると、まだ狂人にならない前には何か意気な商売でもしてい....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ましたら、何をいうにも対手は七人、それにお武家、先ず十中八九――」 「どくろ首の
入れ墨男が負けじゃと申すか」 「ではないかと思いまする。狂言の方ではえてして、あ....
「足迹」より 著者:徳田秋声
職人であった。お庄は外から帰りがけに、正体なく寝込んでいる弟の二の腕に彫りかけた
入れ墨のあるのに目を着けた。 「正ちゃんは大変なことをしていますよ。」お庄が叔母....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
それはとにかく、額に紅を塗ったり、歯を染めたり眉《まゆ》を落としたりするのは、
入れ墨をしたり、わざわざ傷あとを作ったりあるいは耳たぶを引き延ばし、またくちびる....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
おそ》るるところだが、この張稗の鬼は桃を怖れず、桃枝もて人を殺す。ちょうど悪徒は
入れ墨さるるを懼《おそ》るれど、追々は入墨を看板に使うて更に人を脅迫するようだ。....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
の不平をならべたてた。かれは海蛇のあだ名があった。それは右手のくるぶしに、海蛇の
入れ墨をしているからである。 「ね、おい、水夫だってうまいもん食いてえや、船長た....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ならず、男子まで頭戴をなす。炎天に道を行くに、すべて傘を用いず。また、土人は手に
入れ墨をするを常とす。村落に入れば顔にも
入れ墨すという。西洋人にしてここに住する....