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入れ換え
「入れ換え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
入れ換えの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
ないので、只その都度魂を入れかえるのが面倒臭いだけになる。但、そんなに手早く魂を
入れ換え得るかどうかは、帽子と違うからちょっと外から見わけにくい。そこを付け込ん....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
黒いうちは其様な事は許さん。今度の地謡にはアンタ一人出席を断る。この次から了簡を
入れ換えて来なさい」 とうとうその場で某氏は抓みのけられてしまった。 そのお....
「自画像」より 著者:寺田寅彦
自信がないと見えて、T君の絵と説とにすっかり感心してしまった。そうして頭を新しく
入れ換えて第三号の自画像に取りかかる事にした。 T君のすすめに従って今度はカン....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
ドになるのは当然のことである。 日本の時代物映画も、もうそろそろなんとか頭脳の
入れ換えをしたらどうかと思う。 十四 食うか食われるか 亀と亀とが角....
「別れたる妻に送る手紙」より 著者:近松秋江
が、婆さんがしたのか、誰れがしたのか、何時の間にかお前の物は、余処々々しく、他へ
入れ換えて了って、今では唯上の一つが、抽き差し出来るだけで、それには私の単衣が二....
「置土産」より 著者:国木田独歩
と乳の辺りまで出ずるを吉次は見て懐に入れし鼈甲の櫛二板紙に包んだままをそっと袂に
入れ換えて手早く衣服を脱ぎ、そう沖へ出ないがいいと言い言い二人のそばまで行けば ....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
、ヒマを出した。 彼は尚、妻子、子供、衣子だけひきとめて、 「お前らは今後心を
入れ換えて時局を認識しなければならん。女中も下男もいらん。炊事も自分でやる。風呂....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
得ないと自分の心が分ったので、私は降りてきて、両手をついて、あやまった。 「心を
入れ換えます。いゝえ、心を
入れ換えました。今後はたゞもう、誠心誠意、犬馬の労をつ....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
時形に小さい円を当てて、その中心に符合させる。そして、その二つを、かわるがわるに
入れ換える。すると、十字の横の一に、先がピクピク動くような、錯覚が起るのです。も....
「怪獣」より 著者:岡本綺堂
子の前の縁先には中庭の松の大樹が眼隠しのように高くそびえていた。女中を呼んで茶を
入れ換えさせ、ここの名物|柿羊羹の菓子皿をチャブ台に載せて、博士は私と差向いにな....
「おせん」より 著者:邦枝完二
中は、窓から差すほのかな月の光で、漸く物のけじめがつきはするものの、ともすれば、
入れ換えたばかりの青畳の上にさえ、暗い影が斜めに曳かれて、じっと見詰めている眼先....
「生不動」より 著者:橘外男
ったが、こんな辺陬な駅への区間列車なぞはこれでおしまいだったのであろう。機関車の
入れ換え作業でもしているのか、機関庫と覚しいあたりからは蒸気を吐き出す音と一緒に....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
た人間も在ったのだ。 どうせ宗教で、人間超越の見込みがつかず、享楽本位に気持を
入れ換えたのなら、いっそ俗人に立ち還って、心置きなくその目的に身を入れたらよさそ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
。それからまた反対に、一度載せられながら除き去られる歌も出来てきた。こうした歌の
入れ換えは、竟宴の後も引きつづき行われ、最後的に出来上ったのは建保四年(一二一六....
「かもめ」より 著者:神西清
の父なる悪魔は、分秒の休みもなしに、石や水のなかと同じく、お前のなかにも、原子の
入れ換えをしている。だからお前は、絶えず流転をかさねている。宇宙のなかで、常住不....