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入営
「入営〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
入営の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
ないしてたの?」 もと近所に住んでいた古着屋の息子の田中新太郎で、朝鮮の聯隊に
入営していたが、除隊になって昨日帰って来たところだという。何はともあれと、上るな....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
焼けずに残らねば何にもならぬ。 ◯七月八日は栗橋の吉田修子さんの婚礼があり、目下
入営中の戸主・卓治さんの心持もあり、私はその式に列した。それから平磯へいって講演....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
れはほんの一例に過ぎないが、良家の子が兵となれば、結局こんなことになるのである。
入営の送迎に旗を立ててゆく我が国風とは、あまりに相違しているではないか。いかなる....
「島原心中」より 著者:菊池寛
です。男の方は、福島県の者とかで、西陣の職工だが、徴兵にとられていて、十二月には
入営することになっていたということと、女は鳥取県のものであるが、今年二十九の年に....
「パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
た兄を持っていた。何等償われることなしに兄は帰休になって、今は小作をやっている。
入営前大阪へ出て、金をかけて兄は速記術を習得したのであった。それを兄は、耳が聞え....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
しゅうござりましょう、お気の毒でござります。ちょうど霜月でな、今年度の新兵さんが
入営なさりますで、その送別会じゃ言うて、あっちこっち、皆、この景気でござります。....
「琵琶伝」より 著者:泉鏡花
三郎もまた我国徴兵の令に因りて、予備兵の籍にありしかば、一週日以前既に一度聯隊に
入営せしが、その月その日の翌日は、旅団戦地に発するとて、親戚父兄の心を察し、一日....
「雨」より 著者:織田作之助
どないしてたんや」 もと近所に住んでいた古着屋の息子の新ちゃんで、朝鮮の聯隊に
入営していたが、昨日除隊になって帰ってきたところだという。何はともあれと、上るな....
「穴」より 著者:黒島伝治
重大なこと柄だった。 兵卒は、初年兵の時、財布に持っている金額と、金銭出納簿(
入営するとそれを記入することを云いつけられる。)の帳尻とが合っているかどうか、寝....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
かつた伊藤大輔という名まえはその夜から世間の有に帰した。 二十一歳の五月に私は
入営をした。(この時分から伊藤は蒲田に移り住んでいたようである。)広島の野砲隊、....
「光は影を」より 著者:岸田国士
りを、当然あと形もないものときめながら、ちよつと歩いてみたかつたのである。彼は、
入営の前日、その下宿を訪れた。彼も間もなく応召したという通知があつた。それから、....
「入営する青年たちは何をなすべきか」より 著者:黒島伝治
、兵営の中へ這入って行かなければならない。 村の在郷軍人や、青年団や、村長は、
入営する若ものを送って来る。そして云う。国家のために
入営するのは目出度いことであ....
「入営前後」より 著者:黒島伝治
んだのである。御自分の眼鏡には、一向気づかなかったものらしい! そこで、私は、
入営することになった。 十一月の末であった。 汽船で神戸まで来て、神戸から姫....
「人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
れて」と、○○の連隊の近所まで送つて行つたのはついきのうのことのような気がする。
入営から何日か経つて面会を許された日があつたので、女房のこしらえた千人針を持つて....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
てて帰京した。二、三日池袋の建設者同盟本部に身を寄せていたが、たまたま一年志願で
入営していた田原春次君(現社会党代議士)が見舞にやってきて『お前らねらわれてるぞ....