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入夫
「入夫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
入夫の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三四郎」より 著者:夏目漱石
まいになれば、後が困るじゃありませんかと言うと、なにかまわないさ、お前はかってに
入夫でもしたらよかろうと答えたんだって」 「それから、どうなりました」と三四郎が....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
え、吟味の手懸りがないので、深く心痛いたされまして、漸々に幸兵衛が龜甲屋お柳方へ
入夫になる時、下谷稲荷町の美濃屋茂二作と其の女房お由が媒妁同様に周旋をしたという....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
がありがたいのが、丹波の本心です。しかし、それも、故先生の後釜に、お蓮様のもとへ
入夫する形でこそ、道場も自然におのが懐《ふところ》へころげこもうというものですか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ったらどうでしょう、お武家さんの方でもいやでなければ、みんなで取持ってお徳さんに
入夫《にゅうふ》をさせたらどうでしょう」 「わたしもそう思っていましたけれど、お....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
大久保藤次郎も、留守中の弟栄三郎に勘当を許し、栄三郎は江戸へ帰りしだい、和田家へ
入夫してお艶と正式に夫婦《めおと》となり、おさよとともに三人、いや、お艶の腹の子....
「ロウモン街の自殺ホテル」より 著者:牧逸馬
った。この財産と、未亡人を狙って女将セレスティンの肥満った心臓の空隙《すきま》へ
入夫して来たのがミニィル・ヴァン・デル・ヴェルド君である。ホテル・アムステルダム....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
は決して穏やかでない。小身であっても武家奉公をし、医を志した馬琴である。下駄屋の
入夫を嫌って千蔭に入門して習字の師匠となった馬琴である。その頃はもう黄表紙時代と....
「誘拐者」より 著者:山下利三郎
する内に渡邊が帰って、筆写書類を見せた、戸籍を見るとゆき子の母は家附の娘で前夫も
入夫であったが、十八年前死亡し、それから一年ほどしてから、今の善兵衛が入家した後....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
護あるかと、慄然とさえさせられるのである。 話は前後するが磯貝浪江が重信の家へ
入夫しようとするくだりで、何にもしらないで浪江にたのまれ、おきせに再縁をすすめに....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
を見込まれて一層親しくしたが、或時、国の親類筋に亭主に死なれて困ってる家があるが
入夫となって面倒を見てもらえまいかと頼まれた。喜兵衛は納得して幸手へ行き、若後家....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
録』などを見てもよく窺われる。娘があれば年が違っても聟を取る。後家には出来る限り
入夫をする。こういうことは必ず家族関係を複雑にし、年老いたる者を不幸にする種であ....