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入学式
「入学式〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
入学式の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「逆行」より 著者:太宰治
ろ、正面に赤い化粧|煉瓦《れんが》の大建築物。これは講堂である。われはこの内部を
入学式のとき、ただいちど見た。寺院の如き印象を受けた。いまわれは、この講堂の塔の....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
つまり難なく中学生になったのである。すると、改めて坐尿のことが苦しくなって来た。
入学式の時、誰かあのことを知っているだろうかと、うかがう眼付きになった。試験の時....
「少女地獄」より 著者:夢野久作
事件以来、謹慎の意を表して三番町の下宿に引籠っていた名校長、森栖礼造氏は、新生徒
入学式の前日なる昨一日夕方頃より突然に失踪《しっそう》した事が、校務打合せのため....
「わが町」より 著者:織田作之助
」 と、言っても、腑に落ちたのかどうかしきりに膝の上の飯粒を拾いぐいしていた。
入学式の日、他吉は附き添うて行った。 校長先生の挨拶に他吉はいたく感心し、傍に....
「惜別」より 著者:太宰治
「そうでしょう。どうもあの時、あなたの顔は見かけなかった。僕は、本当は、あなたを
入学式の日から知っているのです。あなたは、
入学式の時、制帽をかぶって来ませんでし....
「亮の追憶」より 著者:寺田寅彦
と想像される。「自己の頭の間違い多きを恐れて、ますます間違いを生ず」という文句が
入学式のあった日の日記にあるのも、そのへんの消息を語っているように見える。しかし....
「願いは一つにまとめて」より 著者:宮本百合子
ヵ月三、四百円はかかっていて、「夜の女」としてとらえられた一人の未亡人が、次の朝
入学式に出る子供のためにどうしても金が入用だったからと泣いて訴えた実例があります....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
の入る事情が生じた。それは弟の俊三が一年に入学したことである。 お民は、俊三の
入学式をすまして帰って来ると、すぐ恭一と次郎を呼んで、昔、毛利元就が子供たちに矢....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ことが出来たような気がした。 一四 ふみにじられた帽子 次郎が、中学校
入学式で講堂にはいった時、まず第一に眼についたのは、正面右側に掲げてある、すばら....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
めることによって、永く忘れないようにさせられたのであります。ちょうど私たち学校の
入学式のとき、あの厳かな儀式を受け、子供ごころにその学校の生徒である光栄と責任と....
「わが町」より 著者:織田作之助
ったのか。」 と、そこらあたり睨みまわす眼にも普段の光が無かった。 やがて、
入学式に連れて行くと、君枝は名前を呼ばれても返辞せず、他吉はかわって答えてやり、....