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入御
「入御〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
入御の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「字で書いた漫画」より 著者:谷譲次
妖婦を気どって腰にしなをつくりながら、喫めない煙草をふかしているところへ伯母さん
入御。 伯母、呆れて無言。部屋じゅうをじろじろ見回す。と、つかつかと炉棚の机の....
「源氏物語」より 著者:紫式部
た。六条院では遺漏のない準備ができていた。午前十時に行幸があって、初めに馬場殿へ
入御になった。左馬寮、右馬寮の馬が前庭に並べられ、左近衛、右近衛の武官がそれに添....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
の間は、私は責任が重いものでありますから非常に心配をしました。御覧済みとなって御
入御になった時はほっとしました。今日でも骨身に滲みるようにその時心配をした事を記....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
り出ず失礼致居候。 別封|宮寛と申す男より参り候。中に大兄に関する事も有之候故
入御覧候。この人は昔の高等学校生にて不治の病気のため廃学致候ものなる事御覧の如く....
「怪談劇」より 著者:岡本綺堂
、真の怪談劇と認むべきものは甚だ少ない。例の「四谷怪談」でお岩と小平を見せ、「彩
入御伽草」で小平次と皿屋敷を見せ、「成田利剣」で累を見せているくらいで、他は真の....
「三国志」より 著者:吉川英治
数は、一万余と称せられた。 黄昏ごろ。 帝は玉体につつがもなく、洛陽の故宮へ
入御され、兵馬は城外に陣を取って、旺なる篝火を焚いた。 幾年ぶりかで、洛陽の地....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
。 ただし、このさい直接、奈良の東南院へ潜幸されたとなす説と、一夜は唐招提寺に
入御して、奈良の動静をたしかめたうえ行かれたという二説がある。 が、いずれにし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
い空気だった。 いまも警蹕が、 「ご帰館――」 とつたえ、また、 「中御所へ
入御」 と側衆から、柳営諸所の寄人だまりへふれわたされても、営中の、おもくるし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
らうかがわれる後醍醐だった。 いつの公卿僉議にも、 「……まずは」 とのみで
入御。また、 「考えておく」 とばかりで御裁可はない。 いわんや、千種忠顕が....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
野金剛寺古記」によると。 二十三日 帝王、賀名生に御着 二十八日 吉野|金峰山に
入御 と、見える。雪やあられの、厳寒の道を落ちて行ったものにしては、おそろしく....