入獄[語句情報] »
入獄
「入獄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
入獄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「自叙伝」より 著者:大杉栄
は荒木新流という、実はもう古い流儀のものだった。 その後坂本先生は、僕が最初の
入獄を終えて初めて家を持った時、こんど上京したからと言って訪ねて来た。これは後で....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
の世話で親が結婚の約束をしたのです。私は十九歳でした。 問 喜平が窃盗犯により
入獄した事を聞いたか。 答 前科ある事は此度神楽坂警察署で初めて知りました。宗....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
行って、車の正面のところでちょっと立ち止まって見た。が、分る筈はない。かつて僕が
入獄する数日前、僕のための送別会があった時、僕は頭を一分刈りにして顔を綺麗にそっ....
「獄中記」より 著者:大杉栄
が分った。 僕はもう面白くて堪らなかった。きのうの夕方拘引されてから、初めての
入獄をただ好奇心一ぱいにこんどはどんなところでどんな目に遭うのだろうとそれを楽し....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
は自分が監獄でできあがった人間だということを明らかに自覚している。自負している。
入獄前の僕は、恐らくはまだどうにでも造り直せる、あるいはまだ碌にはできていなかっ....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
保釈で出ている間にはじめて第一次の「労働運動」を出していました。Oは十二月の末に
入獄して留守でしたが、家には三四人の同志の人がいて雑誌を継続していたのです。出獄....
「赤旗事件の回顧」より 著者:堺利彦
、その前年皆が大合同で日刊平民新聞をやっていたころから、いくばくも立たないうちに
入獄したので、この憎悪、反感の的からはずれていた。そこで彼の出獄を歓迎する集会に....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
くことと怒ることだけは厳禁してもらいたい。そしてニコニコと笑っていてもらいたい。
入獄するチョット前からハヤシかけていた髭は、暇に任せてネジったりヒッパったり散々....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
いつ大将が巣鴨から出獄してきてもすぐ使えるようになっている。当時大将はまだ巣鴨に
入獄していた。私もいささか毒気をぬかれたていで、 「君のウチの別館かと思ったら、....
「都会の中の孤島」より 著者:坂口安吾
強くケンカにもなれている。そしてたぶん前科もあるし、余罪もあるに相違ない。右平の
入獄の期間はそれだけ長くなろうというものである。 この店が都会の中の孤島だとい....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
しき旅人宿を営んでいたが、金の有る旅客を毒殺したとの疑いで高田城下へ引立てられ、
入獄中に牢死した。母はそれを悲しんで、病を起して悶え死に死んだ。 兄の鉄之助と....
「実感」より 著者:織田作之助
獄したばかりだからとわざと服装の言訳して、ベラベラとマルキシズムを喋ったが、十年
入獄の苦労話の方はなお実感が籠り、父親は十年に感激して泣いて文子の婿にした。 ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
府の依頼を受けて行ったに違いないから事実通りに確かめられて直ちに尊者は捕えられて
入獄の身となり、またサラット居士に関係のあった他の役人らも皆
入獄された。で罪状い....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
獄内広からず、設備可ならざるも、囚徒を遇することすこぶる寛なりという。日本人にて
入獄せるもの六十余人あり。つぎに当地の中学校を参観す。校長スコット氏は今より三十....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
賜暇帰朝する彼を待って居りました。処がまあどうでございましょう。彼はそういう罪で
入獄する、つづいて縊死を遂げたという悲報に接しました時の私の心持ち、まあどんなだ....