入荷[語句情報] »
入荷
「入荷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
入荷の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
のは峠の牛方だ。 最初、半蔵にはこの事件の真相がはっきりつかめなかった。今まで
入荷出荷とも付送りを取り扱って来た中津川の問屋|角十に対抗して、牛方仲間が団結し....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
れる。三日三晩村中呼んでの飲明しだの、「目出度、※の若松様よ」の歌で十七|荷の嫁
入荷物を練込むなぞは、大々尽の家の事、大抵は万事手軽の田舎風、花嫁自身髪結の家か....
「広場」より 著者:宮本百合子
間どってイクラだの酸っぱくした牛乳だの小魚の燻製だのを買った。紅茶と石鹸がきょう
入荷したばかりで、それをめあてに押しかけた人で、勘定場の列は全くのろのろと動いて....
「惜別」より 著者:太宰治
学を研究していますね。本屋へ行ってみて、驚きました。各国の文学の書物が、どっさり
入荷していて、日本の若い人たちは、熱心にあれこれ選んで買っています。何か、生命の....
「良書紹介」より 著者:宮本百合子
追加され、今日の中国の現実を知るために極めて有益な本であると思います。丸善に折々
入荷されます。そして忽ち売切れになります。 〔一九三九年十二月〕....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
て居ります。『タイムス』の紹介で、その科学的な公平な態度を称讚して居ります。もし
入荷予定があれば、ほしいと思って(いつか「思う迄のテンポは一致しているが」と仰云....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
って。それでも翌日は家じゅう大消毒。まだプンプンです。この間うち、マグロが珍しく
入荷して、それでああいう病人が続出しました。珍しいから刺身と云うことになり、それ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
いのです」 彼はニコニコ一力に笑みかけながら、 「三名の者が失踪した二日目に、
入荷した品物がありましたね。それを船で塩竈へ運ぶための」 一力はニコニコと、 ....
「レコード夜話」より 著者:宮城道雄
いのや、また、途中で針が折れてしまうようなのにもあたることがある。しかし最近、新
入荷というのは流石によい音がする。 とにかく、私にはレコードが先生でもあるので....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
を喰った気風から出ているのだ。明治四、五年頃、ピヤノやヴァイオリンが初めて横浜へ
入荷した時、新らし物好きの椿岳は早速買込んで神田今川橋の或る貸席で西洋音楽機械展....
「廃墟(一幕)」より 著者:三好十郎
……でしょうねえ。――配給所の方も昨日も今日も私聞きに行ったけど、いつになったら
入荷するか、けんとうが附かないと言うし。……欣二さんの買って来て下すった麦も、お....
「鮪を食う話」より 著者:北大路魯山人
料の値段である。もっとも春二月より五、六月ごろまでは、九州|種子島方面から相当に
入荷があるようであるが、これは質がわるいとされている。まぐろの一番|美味いのは、....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
うと▼「新・平家」を読むことを、同僚のKさんに感づかれてしまい、空便で週刊朝日が
入荷すると、御自分が見ない先に、まず私に貸与される。K氏がその時ほどありがたい人....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
会社にかけ込み、みごとに注文をとった。実はしけ続きで安治川筋には石炭がまるっきり
入荷せず、私にも品物を手に入れる成算はなかったのだから内心は気が気ではない。しか....