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入隊
「入隊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
入隊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。深川海辺河岸の万華寺というのが遠縁の親類にあたるので、そこの住職が身許になって
入隊したのであると云う。鮎川ばかりでなく、髪切りに出逢ったほかの十人も相変らず調....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
重吉の弟の直次が生死不明となっているのであった。 直次は、三度目の応召で広島に
入隊した。それは、七月中旬のことであった。只今となれば、いずれ内地勤務のことと存....
「嘘」より 著者:太宰治
「たぶん、この町には、先例の無かった事でしょう。あなたの御親戚の圭吾さん、ね、
入隊していないんです。」 私は頭から、ひや水をぶっ掛けられたような気がしました....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
伍長《ごちょう》になっていた。 これは、一郎が、少年戦車兵を志願して、めでたく
入隊したことにより、この躍進の道が、ひらけたのであった。一郎は、まじめで、ねっし....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
って家事経営の中心になっていた。一九四五年八月六日広島の原爆当日、三度目の応召で
入隊中行方不明となった。同年十二月死去の公報によって葬儀を営んだ。十月十日に網走....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
た。しかし又、二カ月して八月の六日の空襲でその邸も焼けてしまった。 丁度、兄が
入隊した晩であった。制服に日の丸の旗を斜にかけ、深刻な顔付で敬礼して駅頭にたった....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
の汽車で広島まで行って、昨夜は宿やにとまるのだそうです。きょう(九日)午前九時に
入隊。それからのことは分りません。隆治さんがきのうは柳井まで送りました。同年兵が....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
うは多賀さんのおまつりよ。うちではおすしをこしらえるのよ。 きょう八時達ちゃん
入隊したわけです。隆ちゃんからハガキ来。体重は六十九キロの由。十八貫を越している....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
おたよりがあったでしょうと思いますが、達治さんが応召しました。七月の中旬に。もと
入隊したところの由ですが、八月十日頃こちら辺と同時に相当だったから心配です。のみ....
「白藤」より 著者:豊島与志雄
た。 ただ一つ、白藤の木に、彼女の心は深く繋がれてるようでした。兄の耕一が応召
入隊の前に、植木屋から買ってきたもので、一米半ばかりの古い幹に、真白な花をふさふ....
「近藤勇と科学」より 著者:直木三十五
、会津兵、旗本、新撰組、それからの寄せ集りで、宗家の為よりも、自分の為であった。
入隊しないと、何《ど》うして暮して行けるか見当のつかない人が、沢山に加わっていた....
「旅への誘い」より 著者:織田作之助
手紙をくれたその人ではないか。もはや事情は明瞭だった。学徒海鷲を志願して航空隊へ
入隊しようとするその人を見送る学友たちの一団ではないか。 道子はわくわくして、....
「押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
は、佐太郎にとつて何等の重大な意味をもたなくなつた。 翌る年の夏、地元の部隊に
入隊してやがて出征するときには、もう初世のことなど佐太郎は思い出してもみなかつた....
「雨」より 著者:織田作之助
が訪ねて来た。まあ、田中の新ちゃん、如何いしてたの。古着屋の息子で、朝鮮の聯隊に
入隊していたのだが、昨日除隊になって帰って来たところだという。口調の活溌さに似ぬ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
なければならないようになったため、動もすれば将校団員の気に入らない身分の低い者が
入隊する恐れがある。それを排斥する自衛的手段として、将校団銓衡会議を採用したもの....