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「全欧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

全欧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
諒察だ、馬鹿なと主人はすこぶる冷淡である。 「降《くだ》って十六七世紀の頃迄は全欧を通じて孔雀は宴席に欠くべからざる好味と相成居候《あいなりおりそろ》。レスタ....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ひっせい》の望はこれを充たすになお余りありというべし。(中略) 今や戦闘の妖雲は全欧を蔽えり。陛下もし臣に賜うに数行の詔勅をもってし給わば、臣は直ちに治平の最大....
十二支考」より 著者:南方熊楠
魔獄を破り出て、世界四隅の民を惑わすと言ったを誤解して、紀元一千年が近くなった時全欧の民大騒ぎせし事、明治十四年頃世界の終焉《おわり》が迫り来たとて、わが邦まで....
マリア・バシュキルツェフの日記」より 著者:宮本百合子
、卓抜な努力的な新しい道を生きた婦人たちが何人か出ている。例えば十九世紀の後半、全欧州を通じてもっとも著名な女流数学者であったソーニァ・コヴァレフスカヤは、マリ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
節なる三角関係――妻に裏切られてる雄々しい夫(この類型は、純潔なる売笑婦と同様、全欧的の題目となっていた。マルク王の例は彼らを熱狂さしていた。聖フーベルトの鹿《....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
のうちに屈したのである。それゆえに、彼らの偉大なる魂も剣をすてて降ったのである。全欧州を征服した人々も一敗地に塗《まみ》れて、何ら言葉を発する術《すべ》もなく、....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の偉業のうちにつづまるのを見た。民衆に還付された民権の君臨のうちにある共和国と、全欧州に課せられたフランス思想の君臨のうちにある帝国。そして革命のうちから民衆の....
臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
名を天下に公表するべく自分は一時も躊躇しないであろう――おそらくそれらの罪の名は全欧洲を震駭するでもあろうが。 『一口にいえば、当時――千九百――年――巴里には....
探偵小説の芸術性」より 著者:中井正一
学として首肯さるるであろう。ジャズが一般の怖れをもってせられる罵倒の中に、すでに全欧を風靡し、フランス楽壇の楽譜の中に姿をかえつつ浸潤しつつあることにもそれは似....
生きている戦死者」より 著者:牧逸馬
ずらかっている。 レッシュ警部はブダペストへ飛び帰って、倉皇として手配を敷く。全欧の警察にキスの写真と逮捕依頼の電報が散った。倫敦に高飛びしたと言われてスカッ....
ロウモン街の自殺ホテル」より 著者:牧逸馬
十四号」が「自殺室」として、こうして巴里中に、仏蘭西じゅうに、いや、大きくいって全欧羅巴に有名になる迄は、可成り流行ったものである。客筋は、主として白耳義のアン....
母と娘」より 著者:岡本かの子
小旅行に出かけたのであった。 スルイヤの夫は工業学校出の機械屋であったが、あの全欧洲の男性を人殺し機械にした欧洲大戦の際、英国陸軍工兵中尉として、生れた許りの....
今昔茶話」より 著者:国枝史郎
があった。 そうして、その難問題を、ナポレオンは容易に解決しようとしなかった。全欧洲が、獅子のように恐れ憚る大皇帝と、マキャベリズムの実行者のような三十三歳の....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
に溢れながら、イギリスとフランダースの間を、いったりきたりした。そのようなとき、全欧州にわたるスパイ網を通して、アントニイ・ベエコンの眼が光っていた。ポルトガル....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
。国が広いためである。ナポレオンは決戦戦争の名手で数回の戦争に赫々たる戦果を挙げ全欧州大陸を風靡したが、海を隔てたしかも僅か三十里のドーバー海峡のため英国との戦....