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全潰
「全潰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
全潰の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
いて翌年、ぼくは例の大正十二年の震災に逢った。ぼくの家は半潰で済んだが、近所には
全潰、赤ちゃんを抱いたまま、ぼくの友人の母親が圧死するなぞ、夥《おび》ただしい死....
「四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
ぬ、仮令少しずつでも、一時間によし半歩ずつでも。 で、弥移居を始めてこれに一朝
全潰れ。傷も痛だが、何のそれしきの事に屈るものか。もう健康な時の心持は忘たようで....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
勉強をするのだが、其さえ時々急ぎの謄写物《とうしゃもの》など吩咐《いいつか》って
全潰《まるつぶれ》になる。 夕方学校から帰ると、伯父さんの先生はもう疾《と》う....
「三国志」より 著者:吉川英治
を来しているという有様である。何にしても、この序戦は、惨澹たる魏の敗北に始まって
全潰状態に終り、大都督曹真もやむなく遠く退いて、おびただしい負傷者や敗兵を一たん....