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全盛
「全盛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
全盛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
さんゆうていえんぎょう》を男妾《おとこめかけ》にしていたと云う事、その頃は夫人の
全盛時代で金の指環ばかり六つも嵌《は》めていたと云う事、それが二三年|前《まえ》....
「或る女」より 著者:有島武郎
なごうとした。健康が衰えて行けば行くほどこの焦躁のために葉子の心は休まなかった。
全盛期を過ぎた伎芸《ぎげい》の女にのみ見られるような、いたましく廃頽《はいたい》....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
年寄りの峯岸の家だったものである。僕の小学校にいた時代はちょうど常陸山や梅ヶ谷の
全盛を極めた時代だった。僕は荒岩亀之助が常陸山を破ったため、大評判になったのを覚....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
を証明し、またその速度と太陽よりの距離との関係を示す法則を決定した。彼は初め当時
全盛のワルレンスタインのためにその運勢を占う占星図を作製したのであるが(第十四図....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
は割合に政治の掣肘を受けないで決戦戦争が行なわれました。 ところがローマ帝国の
全盛時代になりますと、国民皆兵の制度が次第に破れて来て傭兵になった。これが原因で....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
集金の天保銭……世に当百ときこえた、小判形が集まったのを、引攫って、目ざす吉原、
全盛の北の廓へ討入るのに、錣の数ではないけれども、十枚で八銭だから、員数およそ四....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
を覚えた。 樺太に半年ほどいて東京に来た。ちようどそのころブルー・バード映画の
全盛時代がきた。 エラ・フォール、メー・マレー、ロン・チャニー、モンロー・サル....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
通れる針金に横に鉄粉の附着することを確めた。 この時代は、ニュートンの引力説が
全盛の時代であったから、電流が己れの方へ直接に磁針をまげるということは、余程奇妙....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
任のブライン氏は前任者に引換え甚だ不親切の人なりとて評判宜しからず。小栗上野介が
全盛の当時、常に政府に近づきたるは仏国公使レオン・ロセツにして、小栗及び栗本鋤雲....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
う。」 ……ですもの、舞台どころですか。―― 「結構ですわ、ほんとに境さん、ご
全盛で。」 「串戯だろう。」 「役者があなた、この大入に、花道で、名前の広告をす....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
も悪所において斟酌があろうか、段々|身体を衰えさして、年紀はまだ二十二というのに
全盛の色もやや褪せて、素顔では、と源平の輩に遠慮をするようになると、二度三度、月....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
の連中といい、とかく赤蜻蛉に似て北へ伸すのは当今でいえば銀座浅草。むかしは吉原の
全盛の色香に心を引かれたらしい。――三の輪の知人在宿にて、双方心易く、四方山の話....
「今日になるまで」より 著者:上村松園
。また十九の頃漢学も習い始めました。その時分の京都では狩野派や四条派の花鳥山水が
全盛で、人物画の参考が全然ありませんでした。そこで参考品を探すのに非常に苦心をし....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。かつ海湾に浜し、内外の風致、自然の美を呈す。ときに秋芳色を競い、なかんずく菊花
全盛を極む。 去。 (日本を去ってから三十日、海をわが家と心得るままに、航路は赤....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
一次欧州大戦に於けるドイツ潰滅の一因と云われねばならない。 支那に於ては唐朝の
全盛時代に於て国民皆兵の制度破れ、爾来武を卑しみ漢民族国家衰微の原因となった。民....