全編[語句情報] »
全編
「全編〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
全編の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「笑い」より 著者:寺田寅彦
。このような考えから、私はこの懺悔とも論文ともつかないものを書いてしまった。この
全編の内容が一般の読者の「笑い」の対象になっても、それはやむを得ないのである。 ....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
花の座」が現われ、最後に、ゆるやかなあげ句で、ちょうど春の夕暮れのような心持ちで
全編が終結するのである。これはもちろんラルゴかレントの拍子である。このように連句....
「映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
って、太鼓の音の最も単純なリズムがこの一編のライトモチーフであり、この音の弛張が
全編のドラマの曲折を描いて行くのである。ヒロインの心臓はこの太鼓の音と共に生き共....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
の系列あるいはエピソードを成すかを決定してその全長を計算し、そういう系列の何個が
全編を成すかを定めなければならない。 実際には、監督の人によっては、かなりにル....
「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」より 著者:寺田寅彦
い。この三人が、姫君のためにはハッピーエンド、彼らの目には悲劇であるかもしれない
全編の終局の後に、短いエピローグとして現われ、この劇の当初からかかっていた刺繍の....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
共産労働部落といったようなものに関する「思考実験」の報告とでもいったようなものが
全編の中に織り込まれているように思われる。それでそういう事に特に興味のある人たち....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
イントンのブランスビイ博士の学校のことなどを描いたものであることは有名であるが、
全編を「半自伝的」の作と考えるのは当を得たものではない。 (8)これはもちろん、....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
フ以上のものは他にない。一九〇三年三月二十日のその日には、私の草稿(一)の中では
全編の区分も決定していた。私は明らかに十の部分――十巻――を予見していたし、実現....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
《あざけり》を避ける位の心掛けは、婦人の身になくて叶わぬ事なり。然るに此女大学の
全編、曾て一語も女子智育の要に論及したることなきは遺憾と言う可し。扨又本章中、人....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
※ト曰フ」(漢文)とある。 松村任三《まつむらじんぞう》博士の『改訂植物名彙』
全編漢名之部に薫すなわち薫草を Ocimum Bacilicum L. すなわち....
「学者安心論」より 著者:福沢諭吉
く者ならんと、かたわらより見物して水掛論の落着《らくちゃく》を待つのみ。 この
全編の大略を概していえば、天下の人心、直接すればその交《まじわり》をまっとうすべ....
「読倫理教科書」より 著者:福沢諭吉
覆その利害を説明して、少年の心を薫陶《くんとう》するこそ、徳育の本意なるべきに、
全編の文面を概すれば、むしろ心理学の解釈とも名づくべきものにして、読者をしておよ....
「三国志」より 著者:吉川英治
態に終り、大都督曹真もやむなく遠く退いて、おびただしい負傷者や敗兵を一たん収め、
全編隊の再整備をなすのやむなきに立ち到った。 当時、中国の人士が、西※の夷族と....
「はつ恋」より 著者:神西清
葉を朗読し出した。そうかと思うとまた、多情多感な一編の詩を作ろうと野心を起して、
全編の結句になるべき一行をさえ思いついた。それは、『おお、ジナイーダ! ジナイー....
「小説のタネ」より 著者:吉川英治
、孫悟空研究ってほどじゃないけど、ひとつ、おさらいをしてみようと思って、もう一回
全編を読んでみました。そして「西遊記」の作者の空想力にあらためて驚嘆したですよ。....