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全通
「全通〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
全通の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「車」より 著者:寺田寅彦
私が九つの秋であった、父上が役を御やめになって家族一同郷里の田舎へ引移る事になった。勿論その頃はまだ東海道鉄道は
全通しておらず、どうしても横浜から神戸まで船に乗らねばならぬ。が、困った事には父....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
の如くして持込まれた紙幣を再発行せざることによって、低落せる金貨と新しい金貨との
全通貨の価値は騰貴し、その時に銀行に対するすべての要求はなくなったということが、....
「瀞」より 著者:佐藤垢石
一尺に余る大きな鮎を産するので有名である。 その頃は、まだ富山から高山へ汽車が
全通していないので、巣の内は軌道敷地の工事最中であった。ここの宿では、大きな鍋を....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
に往復十日間の暇を貰いまして、旅費百六十幾円かを給されました。まだ東海道の汽車が
全通しない頃でありましたから、私たちは横浜へ出て、船問屋の西村から汽船で神戸へ着....
「寺じまの記」より 著者:永井荷風
げ》くなり、チョイトチョイトの呼声も反響するように、路地の四方から聞えて来る。安
全通路と高く掲げた灯の下に、人だかりがしているので、喧嘩かと思うと、そうではなか....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
き込んだ。ついてはこの秘密を、女王陛下に奏上したく存じるゆえ、イギリス領土内の安
全通行券をもらいたいというのである。安
全通行券は送られた。バアリイが後日語ったと....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、禿頭山多し。あるいはサボテンのみの茂生せる山を見る。アンデス横断鉄道は昨夏より
全通し、ブエノスアイレス午前八時二十分発、バルパライソへその翌日午後十時四十分着....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
《なかほど》で、ごたごた建て連った商店の間の路地口には「ぬけられます」とか、「安
全通路」とか、「京成バス近道」とか、或は「オトメ街」或は「賑本通《にぎわいほんど....