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全都
「全都〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
全都の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
し彼等が日本民族の性格を最高潮に代表していたものとすれば、そうしてもし日本民族の
全都が一度《ひとたび》恐るべき打撃を受けたとするならば、すぐに彼等と同様の亡国的....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
子は八方に散り、東は高瀬川から西は堀川に及び、南は九条にまで及んで下京のほとんど
全都は火災のうちにあった。年寄りをたすけ幼いものを負った男や女は景蔵の右にも左に....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
、第一軍の追撃に会ってまったく包囲されてしまったという虚報さえ一時は信用された。
全都国旗をもって埋まるという記事があった。人民の万歳の声が宮城の奥まで聞こえたと....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ました。」 七八 石出帯刀の縦囚 明暦三年、江戸に未曾有の大火があり、殆ど
全都を灰燼に帰したことがあった。この火事は、正月十八日に始って二十日まで焼け続け....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
都において焼失したといった。天明八年の火事とは、正月|晦に洛東団栗辻から起って、
全都を灰燼に化せしめたものをいうのである。幕府はこの答に満足せずに、似寄の品でも....
「指紋」より 著者:宮本百合子
しは、風邪ひきで床についているひとのわきで、東京新聞をひろげた。そして、そこに「
全都民の指紋を登録」と三段ヌキ、トップに報道されている記事を見出した。福島のその....
「噴水物語」より 著者:岡本かの子
れた都には、聖ピエトロ大|伽藍前のピアッツアの噴水を中心にして、僧院にも市場にも
全都に散在している。製作年代は各世紀に亙り、様式は時代の制約を受けつつ工夫の限り....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ある田舎弁で、あたりかまわぬ立ち話だった。――それが、辻々、随所で見かけられた。
全都の話題をさらっていた。 なにしろいま、洛内人口の大半以上が諸国から来ている....