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「全集〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
全集の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
。
問 彼は予が詩集を贈らざりしに怨恨《えんこん》を含めるひとりなるべし。予の
全集は出版せられしや?
答 君の
全集は出版せられたれども、売行きはなはだ振わざ....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
げの映《うつ》った桃花心木《マホガニイ》の椅子《いす》も、カミンの上のプラトオン
全集も確かに見たことのあるような気がした。この気もちはまた彼と話しているうちにだ....
「樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
なども、その時その中に交っていたかと思う。が、中でもいちばん大部だったのは、樗牛
全集の五冊だった。
自分はそのころから非常な濫読家だったから、一週間の休暇の間....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
講演で「一天四海皆帰妙法は四十八年間に成就し得るという算盤を弾いている」(師子王
全集・教義篇第一輯三六七頁)と述べていることです。大正八年から四十八年くらいで世....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
しい老人は古い書棚をふり返り、何か牧羊神らしい表情を示した。 「ドストエフスキイ
全集です。『罪と罰』はお読みですか?」 僕は勿論十年|前にも四五冊のドストエフ....
「読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
予約出版の流行を見る。その広告宣伝の狂態はしばらくおくも、後代にのこすと誇称する
全集がその編集に万全の用意をなしたるか。千古の典籍の翻訳企図に敬虔の態度を欠かざ....
「島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
木さんは大分憔悴していた。従って双目だけ大きい気がした。話題は多分刊行中の長塚節
全集のことだったであろう。島木さんは談の某君に及ぶや、苦笑と一しょに「下司ですな....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
燃え上った十年、作家生活の火華は火華を産ンで、花火線香の最後に落ちる玉となって消えた夢野久作、その火華は、今十巻の
全集となって、世に出ようとしている。 久作さんを知ったのは何時の頃からかは、は....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
量生産予約出版の流行を見る。その広告宣伝の狂態は姑く措くも、後代に貽すと誇称する
全集が其編集に万全の用意をなしたるか。千古の典籍の翻訳企図に敬虔の態度を欠かざり....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
ば現時の文学に対しても、露伴を第一人者であると推しながらも、座右に置いたのは紅葉
全集であった。近松でも西鶴でも内的概念よりはヨリ多くデリケートな文章味を鑑賞して....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
あった。が、紅葉も露伴も飽かれた今日、緑雨だけが相変らず読まれて、昨年縮印された
全集がかなりな部数を売ったというは緑雨の随喜者が今でもマダ絶えないものと見える。....
「二葉亭四迷」より 著者:内田魯庵
二葉亭四迷の
全集が完結してその追悼会が故人の友人に由て開かれたについて、
全集編纂者の一人とし....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
深入した。一時はその手段の一つとしての禅の研究を思い附き、『禅門法語集』や『白隠
全集』を頻りに精読し、禅宗の雑誌まで購読し、熱心鋭意して禅の工風に耽っていた。が....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
ンを初め近世社会主義の思想史にほぼ通じていた。就中ヘルチェンは晩年までも座辺から
全集を離さなかったほど反覆した。マルクスの思想をも一と通りは弁えていた。が、畢竟....
「魯迅さん」より 著者:内山完造
った。何を買ったか一々おぼえていないが、一つ面白いと思って忘れられないのは、川柳
全集を買っていることです。自分ではよくわからんとはいっていたけれども、大よそわか....