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全面
「全面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
全面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
眺めた。風が変ってか海が晴れてくる。佐渡が島が鮮かに見えてきた。佐渡が見えると海
全面の景色が皆活きてくる。白帆が三つ東に向って行く。動かない漁舟《いさりぶね》、....
「生きている腸」より 著者:海野十三
いると腸《はらわた》は、人間の顔などでは到底表わせないような複雑な表情でもって、
全面を曲げ動かしている。 「おかしなものだ。しかし、こいつはこうして見ていると、....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
た。それで日蓮聖人の教え即ち仏教は、明治の御代になって田中智学先生によって初めて
全面的に、組織的に明らかにされたのであります。 ところが不思議なことには、日蓮....
「海底都市」より 著者:海野十三
それでいいとして、では平和的に外交手段でいってはどうだ」 「それでもだめ。相手は
全面的に暴力をもってわれわれに迫っている。外交手段を用いる余地はないのだ。しかも....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
へ嚥みこんで、なんでも持っておいでなさい一切承知しましたと、リーマン博士の提案を
全面的に引受けてしまったのである。 博士の提案とは、どんなものであったか。それ....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
ばこそ、この困難なことをやりぬくであろうと信頼をよせた。 盟邦諸国は、それぞれ
全面的に、そのことについて日本に力をあわせ、迫り来ったわれらの大危難を退けたいも....
「転機」より 著者:伊藤野枝
あった。重く濁った空は、その広い沼地の端から端へと同じ広さで低くのしかかり、沼の
全面は枯れすがれて生気を失った葦で覆われて、冷たく鬱した空気が鈍くその上を動いて....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
、しばらく之を打ちすてて時期の到るを待つがよい。必ずやわれ等の教訓が、人類の間に
全面的承認を受くる時代が早晩到来する。われ等は決してあせらない。われ等は常に人類....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
せる竹と趣を一にすと云うを得べし。 この強からざるが故に強き特色は、江戸っ児の
全面たらざるにもせよ、江戸っ児の
全面に近きものの如し。僕は先天的にも後天的にも江....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
実を想起する。我々はそれをこの眼で見てきた。アメリカの映画業者にとつては、地球の
全面積が市場であり、彼らの住む西半球は市場の一部にしかすぎなかつた。このような映....
「瘤」より 著者:犬田卯
過していた。あの年の夏に勃発した蘆溝橋事件が意外な発展をとげて、いまや日支両国は
全面的な戦争状態にまで捲きこまれてしまっていたのである。 無論のことわが軍の連....
「西航日録」より 著者:井上円了
ているように思われる。) これより登山の汽車に駕し、背後の山頂に達すれば、五湖
全面を一瞰するを得。 句がまけて唯なるほどゝいふばかり これ、スイス山水中、一....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
分ごろより、日輪の上端の地平線上に放光するを見る。これより遅々として昇るに、その
全面の海上に現出するまでに、およそ三、四十分間を要せり。ときに天涯遠く晴れて片雲....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
国民運動を展開し、もりあげることにいたしました。その要項は、第一、岸政府の政策の
全面的転換を実現するためにすべての国民の力を広範に結集し、強力な運動を展開する。....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
どうも満州問題もこのままでは納まりそうもなく今後、何か一度、事が起ったなら結局、
全面的軍事行動となる恐れが充分にあるから、これに対する徹底せる研究が必要だとの結....