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「八丁堀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

八丁堀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
「今も似よりの話を二つ三つ聞いて来ましたが、中でも可笑《おか》しかったのは、南八丁堀《みなみはっちょうぼり》の湊町《みなとちょう》辺にあった話です。何でも事の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らあさ飯を食っていると、もうかれこれ五ツ(午前八時)近くになりましたろう。そこへ八丁堀の槇原という旦那(同心)から使が来て、わたくしにすぐ来いと云うんです。朝っ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
にも行かなかった。用人の藤倉軍右衛門はその日の午前《ひるまえ》に京橋へ出向いて、八丁堀同心の小山新兵衛を屋根屋新道の屋敷にたずねた。耳の早い新兵衛はもうその一件....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
政五年の暮は案外にあたたかい日が四、五日つづいた。半七は朝飯を済ませて、それから八丁堀の旦那(同心)方のところへ歳暮にでも廻ろうかと思っていると、妹のお粂《くめ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
てしまった。しかしかれの抱えている鬼っ児の正体は係り役人にも判らなかった。半七は八丁堀同心菅谷弥兵衛の屋敷へ呼ばれた。 「どうだ、半七。けさの行き倒れは、何者だ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
老人は云った。 「町奉行は格別、番屋で調べるときには、岡っ引や手先ばかりでなく、八丁堀のお役人衆もみんなこの息で頭からぽんぽん退治つけるんです。芝居や講釈のよう....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
月、半七があさ湯にはいっていると、子分の一人があわただしく迎えに来た。 「親分。八丁堀の旦那から急に来てくれということですぜ」 「そうか。すぐ帰る」 八丁堀か....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
関係のないということを繰り返して弁解していた。常吉はそれだけの調べを終って、更に八丁堀へ顔を出すと、同心たちの意見も心中に一致していて、もう詮議の必要を認めない....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
もう暑いのに少し弱りました。なに、こっちは湯治の何のというわけじゃないので、実は八丁堀の旦那(同心)の御新造が産後ぶらぶらしていて、先月から箱根の湯本に行ってい....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かかりましたが、それが容易に知れないで、夏から秋まで続いたのだから堪まりません。八丁堀同心の大淵吉十郎という人は、もし今年中にこの槍突きが召捕れなければ切腹する....
婦系図」より 著者:泉鏡花
か馴れてら、」 もう飲みかけたようなもの言いで、腰障子から首を突込み、 「今度八丁堀の私の内へ遊びに来ておくんなせえ。一番私がね、嚊々左衛門に酒を強請る呼吸と....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
すから」と、熊蔵は約束して帰った。 あくる朝は七草|粥を祝って、半七は出がけに八丁堀同心の宅へ顔を出すと、世間がこのごろ物騒がしいに就いて火付盗賊改めが一層厳....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
割なんか、お世辞にも誉められました。めの字のかみさんが幸い髪結をしていますから、八丁堀へ世話になって、梳手に使ってもらいますわ。 早瀬 すき手にかい。 お蔦 え....
真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
方で、八月から九月にかけて、とかくに曇った日がつづいた。その九月の末である。京橋八丁堀の玉子屋|新道に住む南町奉行所の与力秋山嘉平次が新川の酒問屋の隠居をたずね....
勘平の死」より 著者:岡本綺堂
えが、わっしに取っちゃあ仕合せだ。ここで主殺しの科人を引っくくって連れていけば、八丁堀の旦那にもいいみやげが出来るというものだ。(また呶鳴る。)さあ。こいつ等。....