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八万四千
「八万四千〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
八万四千の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「薤露行」より 著者:夏目漱石
は微《かす》かなる毛孔《けあな》の末に潜みて、いつか昔しの様に帰らん。エレーンに
八万四千の毛孔ありて、エレーンが
八万四千|壺《こ》の香油を注いで、日にその膚《は....
「一夜」より 著者:夏目漱石
昔《むか》し阿修羅《あしゅら》が帝釈天《たいしゃくてん》と戦って敗れたときは、
八万四千の眷属《けんぞく》を領して藕糸孔中《ぐうしこうちゅう》に入《い》って蔵《....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
定められている。その興味ある著作において、馥柯羅摩訶秩多(二七)は文珠師利菩薩と
八万四千の仏陀の弟子をこの狭い室に迎えている。これすなわち真に覚った者には一切皆....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
人蟒や蟒卵に駕するをやで、例せば、難陀《なんだ》※波難陀《うばなんだ》二竜王、各
八万四千の眷属あり、禍業の招くところ、悩嫉心を以て、毎日三時その毒気を吐くに、二....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
化――変化と見えざる変化を見分ける人があるならば、何者とも知れず、来《きた》って
八万四千の毛孔を揺《ゆす》って行くとや疑うであろう。 この立合をながめていたも....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
織女星を目がけて、グングン高くのぼり始めた。 地球から月世界までの距離は、三十
八万四千四百キロメートルという長いもの、それをこの新宇宙艇は、僅か十日間で飛び越....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ると、眼をつぶって、高いところから急にかけ下りることがある。
肉の中にうめく、
八万四千の虫が、肉の中でいら立つと見える。
たまらない。その時は、夢中に馳け出....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
数えてみた。千フランのが五百枚と五百フランのが百六十八枚はいっていて、全部で五十
八万四千フランあった。
「これは結構な書物だ。」とジルノルマン氏は言った。
「五....
「チューインガム」より 著者:寺田寅彦
がらいわゆる正風を振興したのであった。現在のチューインガムも、それが噛み尽されて
八万四千の毛孔から滲み出す頃には、また別な新しい日本文化となって栄えるのかもしれないのである。(昭和七年八月『文学』)....
「親鸞」より 著者:三木清
言を信ずべし。」と『正信偈』に頌述している、釈迦一代の説法はその種類極めて多く、
八万四千の法門があるといわれるが、これら多種多様の説法もついに『大無量寿経』を説....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
あるのである。即ちこの
にいることは出来ない。じつに如来は大医王である。その薬は
八万四千の法薬でもって衆生の
八万四千の煩悩を救うのであるから、我々はその弟子とし....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
スのごときは、一八八一年一二月の統計表によるに、人民中宗旨を定めざるもの七百六十
八万四千九百六人ありという。 フランスはローマ宗の国なれば、その寺院の大なるも....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
五十七人 (五) ウェスタン・オーストラリア州、九十七万五千九百二十方マイル、十
八万四千百二十四人 (六) タスマニア州、二万六千二百十五方マイル、十七万二千四....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
らん風情、さすが覚悟を極めたりしもまた今さらにおもわれて、一期の大事死生の岐路と
八万四千の身の毛よだたせ牙|咬みしめて眼を※り、いざその時はと手にして来し六分鑿....
「法然行伝」より 著者:中里介山
称名の外には他のことはいたしません」 といわれたので四十八巻の読誦を止めて毎日
八万四千遍の称名を勤められた。 建久三年の頃叡山の根本中堂の安居《あんご》の結....