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八戒
「八戒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
八戒の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「悟浄歎異」より 著者:中島敦
昼餉《ひるげ》ののち、師父《しふ》が道ばたの松の樹の下でしばらく憩《いこ》うておられる間、悟空《ごくう》は
八戒《はっかい》を近くの原っぱに連出して、変身の術の練習をさせていた。 「やって....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
与八をお供餅《そなえもち》とすれば、米友は団子みたようなものであります。与八を猪
八戒《ちょはっかい》として、米友を孫悟空《そんごくう》に見立てることは、やや巧者....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
歳、勝太郎に較べて何から何まで見劣りして色は白いが眼尻は垂れ下り、唇厚く真赤で猪
八戒に似ているくせになかなかのおしゃれで、額の面皰を気にして毎朝ひそかに軽石でこ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
好婬・懶惰《らんだ》で穢《きたな》い事を平気というは世に定論あり。『西遊記』の猪
八戒《ちょはっかい》は最もよくこれを表わしたものだ。猪
八戒前生天蓬元帥たり。王母....
「私の小説」より 著者:坂口安吾
へる。私はまアできそこなひの、その上本物よりも大いにエロな、子路だ、と。つまり猪
八戒と子路の合ひの子なので、猪
八戒の勢力範囲が旺勢だから、天竺へ辿りつかずに、あ....
「退歩主義者」より 著者:坂口安吾
ずる一兵士の心得をもって聟となったのである。盛大な婚礼であった。 彼の花嫁は猪
八戒に似た面白い顔立であった。カラダも小肥りで、ちょッと鳩胸でデッ尻で、顔立を裏....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
眠しようというのである。悲しいミイラよ。もっとも、すごく勇ましいのかも知れん。猪
八戒のように天人を怖れざるヤカラでもある。 芸術は、自然に勝らなければならない....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
伝説では孫悟空ぐらいの威力があるが、中国、近畿、中部地方と北上するにしたがって猪
八戒以下になり、関東あたりから急速に下落して、奥州へくると、全然河童には神通力が....
「『西遊記』の夢」より 著者:中谷宇吉郎
とは縁のない生活をしていた。ところが二年ほど前に思わぬところで、ひょっくり本物の
八戒《はっかい》に出会ったのにはちょっと驚いた。それは正《まさ》しく本物の
八戒と....
「小説のタネ」より 著者:吉川英治
。悟空がよく駈けつける観世音菩薩は、真理の象徴とか、愛の具現とかになりますね。猪
八戒と沙悟浄とは、われわれ仲間の現代人です。そういった仮設で、あの悟空を現代に用....