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「八景〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

八景の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高山の雪」より 著者:小島烏水
やがて彗星を異《あや》しむ心と同一であると云えよう。自然に対しても、近代人は近江八景や、二見ヶ浦の日の出のような、伝習に囚《とら》われた名所や風光で満足が出来な....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
まことに涼味|万斛《ばんこく》、墨田の夏の夕だち、八町走りの走り雨というと、江戸八景に数えられた名物の一つでした。とにかく、その豪快さというものはあまり類がない....
雪の白峰」より 著者:小島烏水
、山の雪である、アルプスばかりではない『甲斐国志』にも、白峰《しらね》の夕照は、八景の一なりとある、山の雪は烈しい圧迫のために、空気泡を含むことが少ないから、下....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
ろしく悪くなった。日比谷公園前の近江《おうみ》の湖《み》を初めとして、新しい東京八景が出来ているが、それは皆、往来に山や谷や湖や川が出来たのに対して名づけられた....
河明り」より 著者:岡本かの子
住する青年たちのために、有り合せの毀れギターをどうやら調整して、低音で長唄の吾妻八景かなにかを弾いて聞かしている。若い経営主もその仲間に入っている。 ここへ来....
東京八景」より 著者:太宰治
交錯した異様な胸騒ぎで、かえって仕事に手が附かず、いたたまらなくなった。 東京八景。私は、その短篇を、いつかゆっくり、骨折って書いてみたいと思っていた。十年間....
十五年間」より 著者:太宰治
書いてみようかと思い立った。もういちど、というわけは、五年くらい前に、私は「東京八景」という題で私のそれまでの東京生活をいつわらずに書いて発表した事があるからで....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
ず素人というものは日本一を要求する。日本一の風景はどこですかと訊く。日本三景何々八景というものを考えてみたりする。美人投票一等当選というものを嫁にほしいといって....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
の途はある。要するに結局、時代は如何に変遷しても日本画の展覧会は雲と波と鶴と何々八景と上代美人と仏像である。それでもしも日本画の展覧会を西欧都市で開催でもすると....
昭和二年の二科会と美術院」より 著者:寺田寅彦
のほうに頭を使ったら、ずっといい仕事のできる人だろうにと思う。 横山大観の※湘八景はどうも魂が抜けている。塗り盆に白い砂でこしらえる盆景の感じそのままである。....
十一谷義三郎を語る」より 著者:豊島与志雄
すのを主眼とし、三四の親しい後輩に職場を拵えてやるのが目的だったらしいが、「瀟湘八景絵の伝来と考察」其他二三の書物を出したきりで、みごとにそして当然失敗してしま....
マーカス・ショーとレビュー式教育」より 著者:寺田寅彦
。それ故に、連句三十六景のコンチニュイティは容易に暗記が出来るが、レビューの二十八景の順序は到底覚えられそうもないのである。ともかくもこの二つのものの比較は色々....
北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
なった。 柳営|絵所預りは法眼|狩野融川であったが、命に応じて屋敷に籠もり近江八景を揮毫した。大事の仕事であったので、弟子達にも手伝わせず素描から設色まで融川....
私の著作集」より 著者:太宰治
思い出」河出書房から「女の決闘」が出ました。 ことしは、実業之日本社から「東京八景」が出ました。二、三日中に、文芸春秋社から「新ハムレット」が出る筈です。それ....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
似合わず熱のある仕事振りが意にかなって、ついこの秋口、鶴喜から開板した「美人島田八景」に至るまで、その後の主立った版下は、殆ど亀吉の鑿刀を俟たないものはないくら....