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八朔
「八朔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
八朔の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
貰いにゆくのを、傍痛《かたわらいた》く眺めていた。ことに、了哲《りょうてつ》が、
八朔《はっさく》の登城の節か何かに、一本貰って、嬉しがっていた時なぞは、持前の癇....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
ほかは、なかったのであろう。
その年の八月一日、徳川幕府では、所謂《いわゆる》
八朔《はっさく》の儀式を行う日に、修理は病後初めての出仕《しゅっし》をした。そう....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
森「へー法印様がどうしますとえ」 文「なアに雪が降ると麦作が当るとよ」 森「
八朔《はっさく》に荒れがないと米がとれやすとねー、どう云う訳でしょうなア、雨が氷....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
》だとわしらも喜んでいたんだが、なあに、やっぱり駄目なことさ。おまけに今年の秋は
八朔《はっさく》と二百|十日《とおか》と二度つづいた大暴《おおあ》れで田も畑もめ....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
以て、抽斎に躋寿館講師を命ぜられた。四月二十九日に定期|登城を命ぜられた。年始、
八朔、五節句、月並の礼に江戸城に往くことになったのである。十一月六日に神田|紺屋....
「一九二三年夏」より 著者:宮本百合子
――。 一九二三年八月 福井。スーラーブを書いて居るとき。 九月の
八朔一日が来る迄、福井では午ねをする。十二時すぎから、二時頃迄。 ○憧憬....
「厄年と etc.」より 著者:寺田寅彦
ろう。例えば二百十日に颱風を聯想させたようなものかもしれない。もっとも二百十日や
八朔の前後にわたる季節に、南洋方面から来る颱風がいったん北西に向って後に抛物線形....
「絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
っているだろう。それが、朋輩だった小式部さんの定紋で、たしか、公方様お変りの年の
八朔の紋日だと思ったがね。三分以上の花魁八人が、それぞれに定紋を彫った、白笄をお....
「奥の海」より 著者:久生十蘭
たが、消息ほどのものも、つかむことはできなかった。 八月十二日に大風が吹いた。
八朔の朝、奥羽に吹き起って関東一帯を荒れまわり、田畑を流して不作にとどめを刺した....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
らんじん》の墓詣《はかまい》りをし、天守堂に集まって礼拝する。 十五日は阿蘭陀
八朔《オランダはっさく》の日で、甲必丹《カピタン》は奉行所を訪問して賀詞《がし》....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
らず、蕪や胡蘿蔔等の野菜類まで、色々と形を似せて美しく彩色した。香川県には有名な
八朔の獅子駒がある。是も現在は米の粉をもって、見事な動物の形を作り並べて見せるの....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
習わしがあるか。 七四 盆過ぎ行事 七月二十日同二十四日などの行事は如何。 七五
八朔 八月一日の名称。次にこの日の仕来りにはどういうことがあるか。 七六 風日待....
「それから」より 著者:夏目漱石
さんは先刻《さっき》から暦の話をしきりに為《し》ていた。みずのえだのかのとだの、
八朔《はっさく》だの友引だの、爪《つめ》を切る日だの普請《ふしん》をする日だのと....