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八百長
「八百長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
八百長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
がら、いっせいに総立ちとなって、口々にののしり叫びました。 「なんじゃ、見苦しい
八百長《やおちょう》か!
八百長ならさし許さんぞ、もう一度取り直せッ。行司、なに....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
お互いにいたわり合うことは無理からぬことだ。そこで学生は大学や教授に対して可なり
八百長的になっている。その結果は、何等の社会的大義名分を持たないような、大学お家....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
とは、神聖不可侵な王様が自分を束縛する法律を発布するようなもので、不可能なことか
八百長か、のどっちかだ。――でこういうわけで、常識が道徳を不変なものと考えたがる....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
たので、話はそれなりになってしまった。 その場所での両力士は預りで、誰が見ても
八百長の臭みが高かったということだった。 すると、その翌月だったか、合併相撲の....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
意欲するようになる時、だから、例の無意識的な自然的な文化統制機能は、その形式的な
八百長式の状態から、俄かに本然の姿に立ちかえる。統制はこうして意識的となり意図あ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
れていた。 がやがやするなかで、親分は、出発まえに客から集めた金を取り出して、
八百長役の饒舌家をはじめ、幾らかずつそれぞれの女に配りながら、大声の日本語で私に....
「月かげ」より 著者:豊島与志雄
としてほっと吐息をしたが、何故か眼を伏せて黙り込んでしまった。 「駄目よ、今のは
八百長だから。」 お光が不意にそんなことを云った。それが何かしら私の気持を害し....
「白銀の失踪」より 著者:ドイルアーサー・コナン
うまうまと大金を得る例はこれまでもいくらもあったことです。時には騎手を手に入れて
八百長をやらせたり、また時には、もっと確実で、分りにくい方法を執ることもあります....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
先月某新聞に競輪のことを書いたが、そのときはまだ競輪を見たことがなかった。二十万円ちかい大穴だの、
八百長|紛擾、焼打、そうかと思うと女子競輪などゝ殺気の中に色気まであり、百聞は一....
「便乗型の暴力」より 著者:坂口安吾
競輪というと
八百長騒ぎが景物のようだが、終戦後急速に流行して、組織が完備していないからいろい....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
を帝都の真ん中から取り逃して、行方が判らないなどとは奇怪至極だ、これは日本政府の
八百長に違いないといって、毎日幾回となく外務省へ詰問的照会をする。その折衝に当っ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
なってしまったのであった。 この父は角力を見に行っても、田舎まわりの角力がよく
八百長にたぶさを掴んで、投げたり、面をはり合ったりするのを見ても、胸がドキドキし....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
かなんかにやるのはよろしかろうが、まず当分は犬券などの発売は見込みがなさそうだ。
八百長以上の大騒動になるのはウケアイ。なぜなら、ドッグレースに向く犬が、日本には....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
。世の人心を瞞着すること、これに若くものはない。何故か? 曰く、全快写真は殆んど
八百長である。 いったい丹造がこの写真広告を思いついたのは、肺病薬販売策として....
「越後の闘牛」より 著者:佐藤垢石
を感ずるという話であるが、越後の闘牛は、牛と牛とが真剣になって闘うのであるから、
八百長などというのは、微塵もない。相手が斃れるか、逃げ出すか。とにかく、そのまま....