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八相
「八相〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
八相の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
しない。で、葉之助は考えた。 「かまうものか、ひっぱたいてやれ」 トンと竹刀を
八相に開く。誘いの隙でも何んでもない。まして本当の隙ではない。それにもかかわらず....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かに見出せなかったのでしょう。 そうして、ぐっと炉辺に仁王立ちになって、杖槍を
八相《はっそう》の形に構えました。その形相《ぎょうそう》、米友のことだから、仁王....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
冊五、六冊ぐらいの読切り物で、京伝種彦あたりの作が多かった。それから或る家で釈迦
八相倭文庫《しゃかはっそうやまとぶんこ》を借りて来て読んだが、これが、長い続き物....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
かったのである。そうしてさまざまに新しさを追ったものの、時流には抗し難く、『釈迦
八相記』(倭文庫)『室町源氏』なども、ついにはかえり見られなくなってしまった。 ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
に斬りかかった。進む浪人も、退いた浪人も、草に滑った刹那
「ええいっ」
右頭上
八相に構えていた一人が、閃電《せんでん》の如く――ぱあっ、と鈍い音と共に、つつと....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
踏込んで行こうとする) 吉村 ようし、それなれば……。 と、刀をスーッと上げて
八相上段に構えなおす。が、室の天井が少し低いのを見て取って、片
八相、斜め上段にな....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
の草双紙、――その頃江戸で出版して、文庫蔵が建ったと伝うるまで世に行われた、釈迦
八相倭文庫の挿画のうち、摩耶夫人の御ありさまを、絵のまま羽二重と、友染と、綾、錦....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
て、両座殆んど同時に五月興行を開場した。新富座の方は、「皐月晴上野朝風」と「釈迦
八相」と「勧進帳」と「近江源氏」という列べ方で、そのうちでも一番目の彰義隊が最も....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
いて踏込んで行こうとする) 吉村 ようし、それなれば……(と、刀をスーッと上げて
八相上段に構えなおす。が、其の天井が少し低いのを見て取って、片
八相、斜上段になる....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
た三個の死体に片足を踏まえて、 「オッ。いざ来い!」 と無銘の皓刀、ふたたび、
八相の天に振りかぶって、双眸らんらん、四面に構えた。 「むむッ」 「おおッ」 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
。――この狂瀾に尊氏もじっとしていられず、自身、近江へ駈け向っていたものだった。
八相山(浅井郡)の二日間は、尊氏対直義の骨肉戦が、その皮を切り血を見せだした序戦....
「自来也の話」より 著者:岡本綺堂
十四編まで漕ぎ付けたのである。兎もかくも彼の「田舎源氏」や「しらぬい譚」や「釈迦
八相」などと相|列んで、江戸時代における草双紙中の大物と云わなければならない。 ....