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「公事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

公事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
せ》ぐようには造ってねえのか。親方には半文の借りもした覚えはねえからな、俺らその公事《くじ》には乗んねえだ。汝《われ》先ず親方にべなって見べし。ここのがよりも欲....
吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
内匠、貴殿、わしが教えてきいたことがあるか?」 「明日のことは、儀式のことにて、公事ではござらぬか」 「公事なればこそ、先刻通達したときに、なぜききもらした?」....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ちゃく》から、その支配内の百姓十七人が代官所へ訴え出ましたが、これは百姓方の負け公事《くじ》になりました。その以来、名主と百姓とのあいだの折り合いが悪く、百姓方....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
そ、拙者に中座せよといわれたのであろう。しかし、先ほども申した通り、私事は私事、公事公事。この場合左様な御|斟酌は、一切御無用に願いたい」と、はっきりいい切っ....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
すなわち足軽大将は、やや離れて坐っていた。近藤三河守、桜井安芸守、すなわち城内|公事奉行や、青沼助兵衛、市川宮内助、すなわち城内勘定奉行や、坂本武兵衛、塚原六右....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
ら休みにしてくれるように頼んだが、前の日から蟹の大漁で、許されなかった。「私事と公事を混同するな」監督にそう云われた。 監督が「糞壺」の天井から顔だけ出して、....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
った氏郷の言に理が有ると認められて、蒲生方が勝になったという談《はなし》は面白い公事《くじ》として名高い談である。其の逸話は措《お》いて、氏郷が天正二十年即ち文....
連環記」より 著者:幸田露伴
て度を失っていたことは思いやられる。其の風態は想像するだにおかしくて堪えられぬ。公事まさにはじまらんとして、保胤が未だ出て来ないでは仕方が無いから、属僚は遅い遅....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
寺の屋根でもなく、影でなく、日南でなく、土の凸凹でもなく、かえって法廷を進退する公事訴訟人の風采、俤、伏目に我を仰ぎ見る囚人の顔、弁護士の額、原告の鼻、検事の髯....
おせん」より 著者:邦枝完二
前さんより、女だもの。あたしの方が、どんなにいやだか知れやしない。――昔ッから、公事かけ合は、みんな男のつとめなんだよ」 「ふん。昔も今もあるもんじゃねえ。隣近....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
出来た此の御堂に、そりゃ常住おいでなさり度いのではあろうけれど、聴けばいろいろ御公事に就いての御奔走、それを欠いてまでわたし一人の為めにお待ちなさりょう筈もなし....
妖怪報告」より 著者:井上円了
帰宅せよ」と、親戚某より寄するところの電報なり。愕然、大いに憂懼す。しかれども、公事を帯び羈客の身となる。ほしいままに帰省なしがたきをもって、某官衙に生が病気届....
拷問の話」より 著者:岡本綺堂
褒められた。 奉行所では根気よくこの強情な罪人を調べなければならなかった。他の公事が繁多のために、六月中は中止されて、七月一日からまたもや吉五郎の吟味をはじめ....
特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
思い立ち、天部・川崎・蓮台野等の仲間村にも故障なき旨年寄の連署を得て、東町奉行所公事方の許可を願い出たが、この度は許されなかった。そこで熱心なる出願人等は、遂に....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
いる。 五ヶ所人夫事 中尾分 五郎 兵衛太郎 兵衛次郎 三郎四郎 以上四人公事定 三郎次郎 彦三郎 以上二人ハオトナ、公事セス 西坂分 徳善 次郎五....