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「公判廷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

公判廷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:島木健作
公判の始まる時にはもうレプロシイの診断がほぼ確定的であったというのだ。だが、彼の公判廷における態度が、その病気によってどうにも変らなかったことだけはたしかである....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
たんです。で、うんとしぼられて起訴された時には、自白していたんですが、これがその公判廷へ来ると、あれは警察から自白を強いられたからなんだと、俄かに陳述を翻えして....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
した。 尚も一人の鑑定人は高工教授の佐藤氏で、之は四、五日遅れて十月二十九日の公判廷へ呼び出されているのだが、便宜上ここへ併記して置こう。 この鑑定事項は簡....
浴槽の花嫁」より 著者:牧逸馬
り》としているわりには、男は、なまけ者の様子だった。これは後年ロンドン、ボウ街の公判廷で申し立てたコッカア街の下宿の女将《おかみ》クロスレイ夫人の陳述である。 ....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
件に就いても、中国国民は必ずしも恐縮しなかったらしい。却って、この事件の責任者の公判廷には、排日宣伝ビラが貼られたり、傍聴人が被告と握手して之を激励したり、弁護....
社会時評」より 著者:戸坂潤
もあるとかという話しだ。 そこで歎願の形式を持った減刑要請は、二十四日の陸軍側公判廷に提出されたものを見るとすでに七万人の署名の下に行われている。その後更に東....
「女の一生」と志賀暁子の場合」より 著者:宮本百合子
から二年を求刑し、母性の典型として山本有三氏の小説「女の一生」を例に引きました。公判廷で検事が文学作品を例に論告を進めたと云う事は珍しい事で、人間らしい潤いを公....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
きがらのごとくなるを、ソト戸の透より見るを得べし。これ蓋し狂者の挙動なればとて、公判廷より許されし、良人を殺せし貞婦にして、旅店の主翁はその伯父なり。 されど....
電車停留場」より 著者:豊島与志雄
分情状酌量の余地あることを見て取って、可なり寛大な論告草稿を拵えておいた。所が、公判廷で見た被告の横顔によって、どうした感情からか、昔の自分の恋人を思い出したの....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
、腕車《わんしゃ》に乗りて、監獄の門を出づれば、署の門前より、江戸堀《えどぼり》公判廷に至るの間はあたかも人をもて塀《へい》を築きたらんが如く、その雑沓《ざっと....
牢獄の半日」より 著者:葉山嘉樹
すかねえところか。 ちょうど私と同志十一人と放り込んだ。その密告をやった奴を、公判廷で私が蹴飛ばした時のこった。検事が保釈をとり消す、と言ってると、弁護士から....
撥陵遠征隊」より 著者:服部之総
な茶番だったか、よく記憶しているが、予審で何から何まで喋《しゃべ》ったシナ人が、公判廷では牡蠣《かき》のように沈黙を守るので、参審会議を開いても判決のしようがな....
彼が殺したか」より 著者:浜尾四郎
た。そうして大寺一郎は、正《まさ》しく小田清三、同道子に対する殺人被告人として、公判廷に立たねばならぬのだという事を知ったのでありました。 ところで、今まで伝....
死者の権利」より 著者:浜尾四郎
須山春一が私に述べた所は、要するに右のようなもので、勿論警察、検事局、予審廷、公判廷と、言葉はおのおの違っておりますが法律的にいえば、全く主旨は同じでありまし....
正義」より 著者:浜尾四郎
「ほう、すると君は今日あの公判廷に来て居たのか。……そうだったのか」 「ええ、あの事件の初めから終りまで傍....