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公報
「公報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
公報の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
は戦争未亡人のひとりだが、姑《しゅうとめ》、小姑の意地の悪い婚家から、主人戦死の
公報のくる前にとびだしたので、実家からも義絶された状態になり、焼け跡の防空壕に女....
「号外」より 著者:国木田独歩
それはいけない、そんな気のきかないところは御免をこうむる。――」と彼の暗記しおる
公報の一つ、常に朗読というより朗吟する一つを始めた、「敵艦見ゆとの警報に接し、連....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
っしょに羽生に出かけて行ってみたこともあった。その日は第二軍が遼東半島に上陸した
公報の来た日で、一週間ほど前の九連城戦捷とともに人々の心はまったくそれに奪われて....
「惜別」より 著者:太宰治
切らして待っていた。 ついに、明治三十八年、元旦、旅順は落ちた。二日、旅順陥落
公報着したりの号外を手にして仙台市民は、湧きかえった。勝った。もう、これで勝った....
「火星探険」より 著者:海野十三
やく事態が地球上にも分かり、政府は、命令を以て、今後当分のうち、宇宙艇との通信は
公報にかぎられることとし、一方デニー博士の要求に応じてあらゆる後援を惜しまず、そ....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
り、ドイツの失業者は四〇六万人でこの八月初めに較べるとすでに四〇万人の減少だと、
公報されている。 まして特殊事情に立脚している日本は、今や資本主義の登り坂を登....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
のある点となるだろう。社会的統制は広義のビューロークラシーによる統制(例、官報、
公報、ラジオの類に見る)と、出版資本家的必至から来る統制(新聞や雑誌に於ける編集....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
海に勤めていますが、このお話――明治三十七年の九月、日露戦争の最中で、遼陽陥落の
公報が出てから一週間ほど過ぎた後のことです。――の当時はまだ廿四五の青年で、北の....
「沼のほとり」より 著者:豊島与志雄
とではありませんでした。 だいぶ年下で従弟に当る深見高次が、南方で戦死したとの
公報も、空襲中に到着しました。 それからあの八月十五日、日本の降伏に次ぐ新回転....
「白藤」より 著者:豊島与志雄
りました。 ところが、二つの不幸が美代子を見舞いました。 一つは、兄の戦死の
公報でした。乗り込んでいた輸送船が沈められて、彼は赤道附近の太平洋の中に消えたの....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
られる微笑を俺は浮べた。俺の戸籍も無くなってるであろうと思ったからだ。 戦死の
公報があり、遺骨も到着し、葬式も済まされ、既に仏さまとなり、戸籍面から抹殺されて....
「小さき花にも」より 著者:豊島与志雄
え方はしないに違いない。姉さんは戦争未亡人なのだ。結婚生活は短く、御主人の戦死も
公報が来たし、終戦後、実家に戻って来ている。再婚の話も時折ある。その縁談のことな....
「出家物語」より 著者:坂口安吾
いをしようという気持を起したじゃアないか」 「あれは気持の間違いですもの。それに
公報はきたけれど、
公報のあとに本人が復員することも屡々あるそうですもの。だから、....
「火薬庫」より 著者:岡本綺堂
海に勤めていますが、このお話――明治三十七年の九月、日露戦争の最中で、遼陽陥落の
公報が出てから一週間ほど過ぎた後のことです。――の当時はまだ二十四、五の青年で、....
「水魔」より 著者:田中貢太郎
羽織の紐につけております、もし来ない時には、貴方の旦那に密告するとともに、「浅草
公報」に書かします。と書いた脅迫状の文句を浮めてみて、これには困ってきっと来るだ....