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「公定価格〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

公定価格の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
アルプ・ウイスキーだった。四条のある酒場へ行くと、顔で一本八十円でわけてくれる。公定価格は三円五十銭だが、それでも一本八十円のウイスキーは安い。死んだという噂も....
縮図」より 著者:徳田秋声
た。戦争も足かけ五年つづき物資も無くなっているには違いないが、生活のどの部面でも公定価格にまですべての粗悪な品物が吊りあげられ、商品に信用のおけない時代であり、....
主婦意識の転換」より 著者:宮本百合子
思う。関東の大水害で野菜が水の下になって腐ってしまった。これも原因の一つである。公定価格がきまった途端に品物は消滅してしまった。これも原因の一つを示している。 ....
竜田丸の中毒事件」より 著者:宮本百合子
発生している猛毒の作用はぬいて食べさせられるとしたら大変なことだと思う。たとえば公定価格で魚の百匁は標準にされているが、魚屋は苦笑して曰く「さかなの肝腎な新しい....
私たちの建設」より 著者:宮本百合子
百五十円也というものを睨み合せて見ると、不思議なことが起る。国鉄の非常識な値上、公定価格の全般的吊上げ(タバコをも含む)が発表されている。今日、疎開している人口....
便乗の図絵」より 著者:宮本百合子
かけた群集で徹夜のさわぎをしている。汽車の切符は二倍半にあがる。タバコがあがる。公定価格のすべてがあがる。物価の一一〇倍にたいして、労働賃銀六〇倍のあがりでは誰....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
定本部の「経済実相報告書」を発表した。引き続き生活必需品の流通を適正化するために公定価格の引きあげが行われた。 千八百円ベースは四・二人世帯の家族を基準として....
二人の弟たちへのたより」より 著者:宮本百合子
の間も毎日二つずつぐらい玉子を生んだそうです。東京は今玉子が百匁で三十七銭です。公定価格です。真黒いひよっこがかえったそうです。真黒な小さい黒ん坊のようなヒヨコ....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
とおしている暇はない。ただ番組のうらを見ると「観客諸氏にむかって一枚の番組につき公定価格の金六|片以上を決して支払うことのないように非常に熱心に依頼するものであ....
乾杯」より 著者:豊島与志雄
りました。 概略しますと、次のような話でありました。この八十噸のミガキ鋼板は、公定価格の三倍ほどの時価で、直ちに引受者がある。つまり、八十万円ほどになる。とこ....
水鳥亭」より 著者:坂口安吾
あるが、悪事をするほどの能もないというところに目をつけてのことだ。サラリーは時の公定価格で、教員よりは良かっただけである。 野口は親切であったが、キンチャクの....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
て泥棒が人を殺しても盗む必要のあるものは、単なる美術品ではあり得ない。美術品には公定価格がなくて、趣味が問題ですから、人殺しに引き合うほどの価格はないのです。だ....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
幣の理論――第七編 経済的進歩の条件と結果、純粋経済学のシステムの批評――第八編公定価格・独占・租税について 附録第一 価格決定の幾何学的理論 附録第二 アウス....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
能を転嫁している。子供は口実として他に罪を転嫁しても実は罪の意識に苦しむが、親は公定価格の修身の教えにもたれ、人からも自分からも罪を責められない。 さて少年は....
食べもの」より 著者:佐藤垢石
手もとにある昭和十九年十二月二十日現在の、群馬県青果出荷統制組合発表、青果物関係公定価格表を、一覧してみよう。なるほど、青物は安いものじゃ。 主なるものを、抽....