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公式的
「公式的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
公式的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
編輯長の咄嗟の考えは、極めて安易な思いつきだったが、結局人を使うのにこんな安易な
公式的なやり方がいちばん無難なのかも知れぬ。 給仕に呼ばれて、豹一は編輯長室へ....
「党生活者」より 著者:小林多喜二
だ――そいつを分らせることが必要なわけだ……。」 ビラは今迄に沢山出されてきた
公式的な抽象的な戦争反対のビラの持っている欠点を埋めようとして、今度は逆に問題を....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
動機の探求結構さ。ただ、動機を以て、犯罪探偵の唯一の手掛であると考えたがる単純な
公式的な頭脳に対して反駁したいのだ。早い話が、この事件に於て、我々はあの真珠の一....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ったのだ。いいかね支倉君、それがこの事件の悪魔学なんだぜ。病的な、しかもこれほど
公式的な符号が、事実偶然にそろうものだろうか」
その一事は、かつて検事が、疑問....
「ニュース映画と新聞記事」より 著者:寺田寅彦
があるであろう。こういう意味から言えば、新聞記事に現われた除幕式は純然たる概念的
公式的の除幕式であって、甲のものと、乙のものとは人名などの活字面が少しちがうだけ....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
機的物質と生命との間には連続的で生命現象が説明されるとしたら、それは全く機械的な
公式的な願望でしかあるまい。生命には生命に固有な質的特色を有った法則――それが生....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
ことは云うまでもなく量化のことであるが、科学の方法が弁証法的でなければならないと
公式的に飲み込んだ余り、科学の進歩は科学の方法を質化すことによって到達されると主....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
である。――ここでは何かが欠けている。他でもない組織が欠けていたのだ。
左翼の
公式的な組織が存在した頃には正常な意味に於けるプロレタリア文化なるものが或る程度....
「技術へ行く問題」より 著者:戸坂潤
科学は万人のものなのだから、私達が之を私するのはいいことではない、という一見ごく
公式的な理由からだ。 すると夫は、併しこの特許を取っておけば後々の研究費が十分....
「現代とは?」より 著者:坂口安吾
★ 日本の伝統が、主として偶像的虚妄の信仰であることゝ同様に、外国文学の
公式的な移入にも、同様な偶像信仰がつきまとっているものだ。 近ごろの日本文壇で....
「インテリの感傷」より 著者:坂口安吾
人の不幸が最小限になるまで、その秩序が改良工夫された社会である。これはある点まで
公式的に算出することが出来ても、万億の現実に突き当って改良工夫する以外に、最後の....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
「愛したい願い」への心の転換を尊く思わないのではない。だが、それはしょせん人生の
公式的教訓でしかないのではないか。だれが現実にそれができるというのだ。朝倉先生?....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
意識の場合も同様で、これをめぐって人間同志のマサツがある。潜在意識というものは、
公式的にハッキリしたもので、公式は万人に通用し、ただその人の生活史とか環境という....
「猫と杓子について」より 著者:織田作之助
いうものは誰も書いておりません。エロチシズムとかエロ文学なんて言葉は、ただ文学を
公式的にしか考えられない一部の批評家の文章の中に出ているだけであります。そういう....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
まうのは容易だが、しかし、人間の交渉に缺くべからざる理解というものは、このような
公式的批評からは生れて来ない。 いかなる人間でも、一言で片づけようと思えば、片....