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「公役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

公役の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ことがしきりに触れ出される。村方一切の諸帳簿の取り調べが始まる。福島の役所からは公役、普請役が上って来る。尾張藩の寺社奉行、または材木方の通行も続く。馬籠の荒町....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
とから始められるような時であった。 将軍の上洛以来、この街道を通行する諸大名諸公役なぞの警衛もにわかに厳重になった。その年の日光例幣使は高百五十石の公卿である....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
る。のみならず、従来本陣と言えば、公用兼軍用の旅舎のごときもので、諸大名、公卿、公役、または武士のみが宿泊し、休息する場所として役立つぐらいに過ぎなかった。今度....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の時代を恋しく思い出している。この宿場の全盛なころには街道を通る大名という大名、公役という公役、その他、世に時めく人たちで、青山の家の上段の間に寝泊まりしたり休....
私本太平記」より 著者:吉川英治
官道に添って、両側の並木を綴る賑やかな一駅は手越ノ宿。晩の泊りはそこときまった。公役の宿所には、それが大勢のばあいほど、土地の小寺院や長者屋敷などが、まま利用さ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
船が先陣をつとめ、その功で以来「――日本国中、津々浦々、どこに寄っても、串崎船は公役を受くるに及ばず」という公役免除の墨付をうけており、いかなる軍官の命でも、お....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
前例により弾左衛門祖先に長吏以下の支配を命じ、大抵の事はその自治に任して、種々の公役に従事せしめた。すなわちエタは一種の村役人町役人の形であった。京都でも下村勝....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
であろう。京都地方のエタは、徳川時代の始めには下村勝助統率の下に、二条城の掃除が公役であった。また禁裏のお掃除をする小法師というものも、また京都付近のエタであっ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に発揮し得るようにするとともに、国民はある期間国家に奉仕する制度を確立する。即ち公役に服せしむるのである。兵役は公役中の最高度のものである。 公役兵役につかし....