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公徳
「公徳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
公徳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
く昨日《きのう》敵中から出馬して談判の衝《しょう》に当った将軍である。
「……で
公徳と云うものは大切な事で、あちらへ行って見ると、仏蘭西《フランス》でも独逸《ド....
「Liber Studiorum」より 著者:寺田寅彦
あろう。二十年前だったら、設計も立て札も当然自明的であって、制札を無視するのが没
公徳的で悪いのであった。 自分の郷里では、今は知らず二十年も以前は、婚礼の三々....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
巡さんが、多いらしい、ということは、叱られる市民の多いことで、これは、非文明、非
公徳の反映であろう。わざわざ危い、くぐり抜けをする街の勇士が、大阪の小僧さんには....
「新しい躾」より 著者:宮本百合子
最悪です。 今日男女の青年たちの或るものが、形式ばった挨拶だけは上手で、一向に
公徳心も、若者らしいやさしさもない心でいるのは、形式一点ばりであった軍事的教育の....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
、ぺっと、床に唾を吐いた。すると、隣りにいたイギリス人が、こっぴどい言葉で、彼の
公徳心のないことを叱りつけた。 彼は、なんだか、もう生きているのが味気なくなっ....
「公のことと私のこと」より 著者:宮本百合子
ろいろな警告が発せられました。配給を公平にせよ、横流しをするな、闇をとりしまれ、
公徳心を発揮せよ、と云われたのですが、そのききめは、どの位のものでしたろう。 ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
たのだ。人の心はたやすく傷《いた》むものであり、人生は至って不思議なものである。
公徳のための殺害の場合でも、もしありとすれば救済のための殺害の場合でも、ひとりの....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
入獄中の心配よりも一層の苦悶《くもん》を覚えしめ、淫酒《いんしゅ》に耽《ふけ》り
公徳を害して、わがままの振舞いやが上に増長すると共に、細君もまた失望の余り、自暴....
「車中有感」より 著者:上村松園
のほうにも役立つ参考になるものがあるのであるが、わたくしには、ときたまに見受ける
公徳心を失った、無礼な乗客の姿に接することが、たまらなく厭おしいので、そういうも....
「瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
美徳といわざるを得ず。すなわち哲学の私情は立国の公道《こうどう》にして、この公道
公徳の公認せらるるは啻《ただ》に一国において然《しか》るのみならず、その国中に幾....
「和算の社会的・芸術的特性について」より 著者:三上義夫
き、幕府の兵学者が測量や地図作製のことなどに造詣があり、関孝和は四代将軍の弟甲州
公徳川綱重に仕え、保護を加えられたらしく、また甲州家には前に算家柴村盛之もあり、....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
《せつ》ならずして他に関係するものの如し。一身の私徳を後《のち》にして、交際上の
公徳を先にするものの如し。即ち家に居《お》るの徳義よりも、世に処するの徳義を専《....
「読倫理教科書」より 著者:福沢諭吉
てこれにしたがうも、なお遺憾なきを得ず。 そもそも本書全面の立言は、人生戸外の
公徳を主として、家内私徳の事には深く論及するところを見ず。然るに鄙見《ひけん》は....
「墓」より 著者:正岡子規
ったか、この近辺の子が持って往たのだろう。これだから日本は困るというのだ。社会の
公徳というものが少しも行われて居らぬ。西洋の話を聞くと公園の真中に草花がつくって....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
よがしだ。見識|面をしくさる。役人共とは結托する。勝手気儘のし放題で、宿屋仲間の
公徳を蹂躙する。………」
公徳がおかしいのか、ふふっと誰かが笑った。 「てめえ....