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公私
「公私〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
公私の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
「教えんと、おっしゃるのか」内匠は、後から必死の声で呼んだ。 「くどい!」 「
公私を混同して……」と、内匠がいうと、 「それは、貴公だろう。金の惜しさに、前例....
「親子」より 著者:有島武郎
者の手先と思わなければならぬという意識が、父の胸にはわだかまっているのだ。いわば
公私の区別とでもいうものをこれほど露骨にさらけ出して見せる父の気持ちを、彼はなぜ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
◯その前に木々高太郎氏来宅。久振りに将棋を囲む事四回、三勝一負。 この友は益々
公私共に溌溂活躍中。 一月十日 ◯新聞に、マ司令部のスポークス・マンと新聞記者....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
ること難し、福沢氏の説実に旧時の思想に反動して起こりたるもの多きに似たり、ゆえに
公私の際を論ずれば私利はすなわち公益の本なりと言い、もって利己主義を唱道す。上下....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
らの租税夫役等の賦課其他に対する接衝等をもそれに委ねたのであった。実際に是の如き
公私の中間者の発生は、栄え行こうとする大きな活気ある町には必要から生じたものであ....
「死者の書」より 著者:折口信夫
た。 都の姫の事は、子古の口から聴いて知ったし、又、京・難波の間を往来する頻繁な
公私の使いに、文をことづてる事は易かったけれども、どう処置してよいか、途方に昏れ....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
。★」 それにもかかわらず、モンセーニュールは、卑俗な財政困難ということが彼の
公私両方の財政に這い込んでいるのに、ようようにして気がついて来た。それで、彼は、....
「火の扉」より 著者:岸田国士
のまゝ幼稚な表現のなかに働いてるんだ。軍閥つていえば、ひろい意味では、職業軍人の
公私の生活を含めた一つの世界をいうんせ」 と、理論家をもつて自任する次席訓導が....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
には露骨に出ないで、どれほどの知識も、必要最少限度にその人物の言動の閃きとなり、
公私の生活のはしばしに一種の気品と深みとを与えるようなものを指すのです。 そこ....
「演劇への入口」より 著者:岸田国士
深い繋がりをもつものであることはいうまでもない。 演劇は、それゆえ、われわれの
公私を通じての日常の生き方をはなれては存在しない。生活に不足したものを、「お芝居....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
々不備。九月十二日、鶴所。 賀古氏と兄とは、大学生時代から五十余年にわたって、
公私共に変らぬ親友なので、その官人生活の裏面には、いつも多大の配慮を得て、山県公....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
である。 外国へ渡ったのは、仏蘭西からと、伊太利、それから白耳義と西班牙から、
公私おのおのその持ぬしから、おなじ事を求めて、一度ずつ瓜を返したのには、小山夏吉....
「西航日録」より 著者:井上円了
万国、文芸又足圧四陲、政治平等定綱紀、人民同等無尊卑、汽車未設上中下、学校豈分官
公私、斯邦前途誰得想、恐有震動世界時。 (独立して以来、まだ年数は浅いが、はやく....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
まり主人持ちの身分で、天皇|直隷の国家の公民ではありません。この家人・奴婢にも、
公私の別がありまして、官に属する家人相当のものは官戸と云い、つまり官戸・家人・官....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
すなわち公民であります。この公民に対して貴族の付属民は私民であり、その下にさらに
公私の奴隷があった訳です。 しかるに今から千二百八十余年前に、大化の改新という....