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公職
「公職〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
公職の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
まいました。妻も今では、捨てられたと詫びて、苦しんでおりますが、このような相手が
公職にいるとは、国家のためにも許されないと思います。また連れて行った赤ん坊につい....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
屈男の江戸魂は、公私二つの義憤から勃然《ぼつぜん》として燃え上がりました。歴たる
公職にある者達が、身分も役柄も忘れて一町人の黄金力に、拝跪《はいき》するかのごと....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
◯ふしぎに暖く、十一度なり。 ◯后七時の放送に、マ司令部発の二重大指令を報ず。官
公職就任禁止及び排除解散令なり。 総選挙を前にして本令の施行は頗る効果的なり、....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
木枢相金森長官あて、夫々勧告書や進言書を手交している。 要するに一木と金森とは
公職を辞したらいいだろうというのである。――其の他右翼愛国諸団体の活動は外見上中....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
気持できいていた。だんだん家庭内では落ちつきと静けさがただようようになった。父は
公職追放されただけで、銃殺など懸念することはなかった。週に一度句会をやり、その日....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
え、許しがたく思われるのだった。不名誉でないと彼女に思われるものは、国家に仕える
公職しかなかった。でオリヴィエが教師となるためにその教育を終えるだけの方法を、な....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
かった。東方諸国における努力にも数年の後に飽いてしまって、それからはもうなんらの
公職にもつかなかった。それでも自分独りの勉強以外に、時事問題、実際直接な社会改革....
「乾杯」より 著者:豊島与志雄
袈裟で、実は主として山川正太郎の旧知の筋合のもの、某省の局長や某政党の総務が主な
公職者で、だいたい普通の中流人でありました。――ただ茲に注意しなければならないの....
「古木」より 著者:豊島与志雄
終戦後、柴田巳之助は
公職を去り、自宅に籠りがちな日々を送りました。隙に任せ、大政翼賛会を中心とした戦....
「秘密の庭」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
次第になります。私は警視総監です。私はこの事件を秘密にしておくことが出来るほどの
公職にある男です。私が他を捜さくするために私の部下を呼び寄せる前に、私はまず来客....
「アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
いう事である。 一九〇一年、スイス滞在五年の後にチューリヒの公民権を得てやっと
公職に就く資格が出来た。同窓の友グロスマンの周旋で特許局の技師となって、そこに一....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
別はあれモンセーニュールの仲間の者であり、それゆえに何かが得られる限りのあらゆる
公職に嵌め込んでもらった者なのである。こういう連中は何十何百とまとめて数えなけれ....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
して、その人の地位や職能によつて判断する方法である。現在までに発表された数多くの
公職追放者のほとんど全部はこの方法によつて決定された。もちろん、そのよいわるいは....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
共和国でも指折りの一つだ。私の先祖は永年、顧問官や長官だったし、父は、いくつもの
公職に就き、名誉と名声を得ていた。父は廉直で倦むところなく公務に励んだために、知....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
私でさえ、その始末のつかぬのが道理だと思った。 中に髯のある立派な紳士が、一
公職の名のりを上げた。 「この中には、藩侯御一門の御老体も見えておられる。私も、....