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「公達〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

公達の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
ってもまだそんなふうだったから、この時代の鎌倉の千手の前が都会風の洗練された若い公達《きんだち》に会って参ったのだろうし、多少はそういう公達を恋の目標にすること....
婦系図」より 著者:泉鏡花
河野英吉との相性を検べたのかい。」 果せる哉、礼之進が運動で、先生は早や平家の公達を御存じ、と主税は、折柄も、我身も忘れて、 「はい、」と云って、思わず先生の....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
信じていた梅と桜とは、まがうかたなき男であった。彼らはおそらく平家の名ある人々の公達で、みやこ育ちの優美な人柄であるのを幸いに、官女のすがたを仮りて落ちのびて来....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
小相撲) 穴隈鉱蔵(県の代議士) 劇中名をいうもの。――(白山剣ヶ峰、千蛇ヶ池の公達) 三国岳の麓の里に、暮六つの鐘きこゆ。――幕を開く。 萩原晃この時|白髪の....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
上話などしたことはない。ときたま人と喧嘩をした時、何かのはずみに目を瞠って 「乃公達だって以前は――てめえよりゃよッぽど豪勢なもんだぞ。人をなんだと思っていやが....
風波」より 著者:井上紅梅
上へ出て悠々と立去った。 村人はぼんやり突立って腹の中でじっと考えてみると、乃公達は確かに趙翼徳に対して抵抗は出来ない。そうすると七斤の命は確かに無いものだ。....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
の主、遠い将軍家のご連枝の一人、三十八年間も執政をなされた、その右近将監武元卿の公達、妾腹のご次男でおわすところから、本家へはいらず無位無官をもって任じ、遊侠の....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
だな。ああいかにもその通りだよ」 「とすると貴公は観世家にとっては、大事な大事な公達ではないか」 「……公達にきつね化けけり宵の春か……やはり蕪村はうまいなあ」....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
しく殿の御血筋。若君一人儲かったのだけれど、今は御正腹に、綱政、政言、輝録の三|公達さえあるのだから、それにも実は及ばぬ次第。近々御隠居ともならば、私田を御次男....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
。 「本庄采女……。どのような奴であったかのう。おお、思い出した。都落ちの平家の公達を見るような、なま白けた面の若侍であろうが……。かやつが妹と不義している……....
四十年前」より 著者:内田魯庵
に沸騰して日本の危機を絶叫し、舞踏会の才子佳人はあたかも阪東武者に襲われた平家の公達上※のように影を潜めて屏息した。さすがに剛情我慢の井上雷侯も国論には敵しがた....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
個の庄の住民は何れも平家に由縁の者で、彼等は久しく都の空気を呼吸していた。平家の公達や殿原は其当時に於る最高等の文明人種であったのだ。随って彼等が如何なる山村僻....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
てかの宗門に入るるは、また決して難きことにあらざるべし。ことにわが国信教の自由を公達せし今日に当たりては、その宗門の旧に倍して民間に流布するに至るは自然の勢いな....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
た。御子左の家柄としては極位極官である。それにこの昇進の早さは、たしかに大臣家の公達に互角であった。父定家はそれを見て世を去ったのである。この昇進の早さには定家....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
伝記の言うところが、また果して信ずべきか否かは、真宗の開祖親鸞聖人が名流日野家の公達で、九条関白の愛婿であったとの説と同様に、門徒以外にこれを強うることはかなり....