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公領
「公領〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
公領の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ころは尾州旗本領、あるところはいわゆる交代寄り合いの小藩なる山吹領というふうに、
公領私領のいくつにも分かれた伊那地方が篤胤研究者の苗床であったのも、決して偶然で....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
るが、それらの弊習も改められ、勅使以下の通行に特別の扱いすることも一切廃止され、
公領私領の差別なくすべて助郷に編成されることになった。諸藩の旅行者たりとも皆|相....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
かって、 「御承知のとおり、江戸から日光への往復の諸駅、通路、橋等の修理の儀は、
公領のところは代官、私領は城主、地頭寺社領にいたるまで、すべてわれわれにおいて監....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
の最後の喧嘩がいやな結果に終ったのである。で彼は、およそ五十年ばかり前に、今の大
公領の小都会に移住してきた。なだらかな丘の斜面につみ重なってる頂のとがった赤い屋....
「飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
だされた税代りの奴隷や使丁もよく逃げたし、土地に定着している農民まで税が重いので
公領から逃亡して、私領へ隠れたものです。タクミもミヤコ作りの仕事場からさかんに逃....
「暗号舞踏人の謎」より 著者:ドイルアーサー・コナン
ものに見えるのかね!」 「じゃ何なんだね?」 「これは、ノーフォークのリドリング
公領のヒルトン・キューピット氏が、しきりに知りたがっていることなんだがね。この謎....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
払ってもらわなければならぬ。自分の外征の留守中に、ロバアト・セシルはランカスタア
公領司に任命されている。凱旋する一週間前には、エッフィンガムのホワアド卿がノッチ....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
なかったためだった。 加えて、幕府の貿易干渉も、貿易額の八〇%を占める英商から
公領事館に訴えられる一番大きな不平だった。幕府の貿易干渉は自由貿易にたいする無理....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
与は朝廷|直々の令に待つべきを、北条時行を追って府に入るや、僭上にも身勝手に諸所
公領の地を割いて、これを餓狼の将士に分つ。罪の五たり。 一つ さきには讒構をもう....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
では賤民である筈の源氏の家人等は、事実は一国或いは数国の守護となり、或いは多くの
公領荘園の地頭となり、いわゆる大大名となった。けだし一人の跨に入りて、万人の首を....