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六十余州
「六十余州〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
六十余州の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「船医の立場」より 著者:菊池寛
ゆうへい》せられる。村の長老は、侮蔑をもって我らを遇し、我らを虐待すること甚し。
六十余州を踏破《とうは》するの自由は、我らの志を満足せしむる能わざるが故に、我ら....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
した。 「たわけめッ。むっつり右門が生きておるからにゃ、どこまでとっ走ろうとも、
六十余州ひとにらみに目がきかあ! そら! そら! それがたわけだというんだ。草香....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
お出ましになってのごあいさつですが、一方は六十二万石の将軍家ご連枝、こなたはまた
六十余州三百諸侯の総取り締まりたる執権職なんだから、そのごあいさつの簡にして丁重....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
すかながらも、悟道に似た閃きが、心頭を去来することがあった。 親の敵を求めて、
六十余州を血眼になって尋ね歩いた過去の生活が、悪夢のように思い出される。父親を打....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
寄って眼にも見よ。見ればアバタの旗印、顔一面にひるがえる、あきれかえるの醜男と、
六十余州かくれもなき、鷲塚佐助のこの面を、とっくり拝んで置け!」 と、続けたの....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
やらの破れ衣が、通らぬ理屈申して、飽くまでも今の女匿おうと意地張るならば、日之本
六十余州政道御意見が道楽の、江戸名物早乙女主水之介が、直参旗本の名にかけて成敗し....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
片眼を以て奥地のこの一角から、雄心勃々として天下の風雲をのぞみつつ、遙かに日之本
六十余州を睥睨していたと伝えられる、不落難攻の青葉城は、その天守までがひと目でし....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
東八カ国だけを敵に廻したら裕に二十カ年、関ガ原以東の諸大名を対手にしたら八カ年、
六十余州すべてを敵に引きうけても、結構三カ年間は支え得られると称された程の大軍用....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、最も怖れらるる近藤勇、土方歳三らは、もと徳川の譜代《ふだい》でもなんでもない。
六十余州の兵に当ると昔から謳《うた》われた東国純粋の風土の鍛錬を生れながらに受け....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
がした。 はっと机に、突俯そうとする胸を支えて、 「誰だ。」 と言った。 「
六十余州、罷通るものじゃ。」 「何と申す、何人……」 「到る処の悪左衛門、」 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は御免を蒙《こうむ》るよ。 そんなのではない、別段骨を折らず、大威張りで、日本
六十余州をめぐって歩ける法がある。他人ではできないが、お前なら確かに勤まる。 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
このくらい結構な差料は、そなたの家はおろか、甲州一国を尋ねても……いやいや、日本
六十余州を尋ねても、二本三本とは手に入るまい。それを神尾が持っている、それ故そな....
「野ざらし」より 著者:豊島与志雄
と二つ並んだ名札の一つに、木和田五重五郎という名前が読まれた。 「私はこれで日本
六十余州を歩き廻ったですが、こういう名前に出逢ったなあ初めてでさあ。ゴジューゴロ....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
ど世に知られたる宇陀の朗円上人とて、早くより身延の山に螢雪の苦学を積まれ、中ごろ
六十余州に雲水の修行をかさね、毘婆舎那の三行に寂静の慧剣を礪ぎ、四種の悉檀に済度....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
スは一七九三年徴兵制度を採用する事となった。しかもこれがためには一度は八十三州中
六十余州の反抗を受けたのであった。 徴兵制度に依って多数の兵員を得たのみでなく....