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六十路
「六十路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
六十路の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
は、マイクロフォンの前で、恭々しく一礼をして下った。すると反対の側から、年の頃は
六十路を二つ三つ越えたと思われる半白の口髭と頤髯、凛々しい将軍が、六尺豊かの長身....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
また年と空宮に年は遷りぬ四十五。
四十五年の御代長く、事|稠き代の御安息無く、
六十路あまり一年の御顔に寄する年の波、御魂は慕ふ西の京、吾事終へつと嘘きて、君|....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
顔出しをしなければならなかったので――」
と、その場にすがたを現したのが、もう
六十路《むそじ》を越したらしい、鬢《びん》が薄れて、目の下や、頬《ほお》が弛《ゆ....
「気むずかしやの見物」より 著者:宮本百合子
なり正面から哀切にゆき、身代りがあわてふためき覆面をかなぐりすて、 「やつがれは
六十路を越したる爺にて候」 と、平伏し逃げかけるところで、復讐さえしそこなった小....
「白い光と上野の鐘」より 著者:沼田一雅
た時、厭《い》やな女を遠去《とおざ》けて、好きな女を貰ってしまった。それが当年|
六十路《むそじ》あまりのおばアさんとは、反目《はんもく》嫉視《しっし》氷炭《ひょ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
る。と思うと間もなく、境内の一端にあらわれたのは、一人の駕かきの背中に負ぶさった
六十路とも見える老婆だった。――そのうしろには、これも五十をとうに越えている――....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
にあることだった。しかも非は彼にあって、彼を仇と狙って永年辛苦している者は、もう
六十路をこえた老婆だと聞えたので――同情は翕然としてその年寄にあつまり、武蔵には....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
へ告げた。 「……じつは先ほどから、明石の検校どのにぜひお会いしたいと、年のころ
六十路がらみの法師と、さよう、親子とおぼしき能役者ていの者が三名、あちらでお待ち....