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六尺棒
「六尺棒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
六尺棒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二銭銅貨」より 著者:黒島伝治
ツ牛の傍でブン/\羽をならしてとんでいた。…… 「畜生!」父は稲束を荷って帰った
六尺棒を持ってきて、三時間ばかり、牛をブンなぐりつゞけた。牛にすべての罪があるよ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
のままでした。と見るや退屈男は、ついと身を泳がして、傍らの捕り手が斜に構えていた
六尺棒を手早く奪いとるや、さっと狙いをつけて馬腹目ざしながら投げつけたのは咄嗟の....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
ますが、新参のことで、谷中のお下屋敷詰を申付けられました。始りはお屋敷|外を槍持
六尺棒持を連れて見廻らんければなりません、槍持は仲間部屋から出ます、棒持の方は足....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
馬籠の宿の片側に来て足を休めて行くところであった。本陣や問屋の前あたりは檜木笠や
六尺棒なぞで埋められた。騎馬から降りて休息する武士もあった。肌脱ぎになって背中に....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
常時の合図として村々には半鐘、太鼓、板木が用意され、それに鉄砲、竹鎗、袖がらみ、
六尺棒、松明なぞを備え置くという。村内のものでも長脇差を帯びるか、または無宿者を....
「相馬の仇討」より 著者:直木三十五
》を廻す」と云って杭を打った。 早朝から一杯の人出、それを五十人の足軽が出て、
六尺棒で、 「引っ込め、静かに」 と、整理する。時刻がくると小目付が侍頭《さむ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しました。 「こんなところが剣呑《けんのん》じゃ」 と言って過ぎ行く一隊の中で、
六尺棒を突き立てて暫らく時の鐘の櫓の下に立っている者もありました。 「斬る方では....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
って、お堂の欄干の上へ飛び上りました。 「それ荒《あば》れ出した、怪我をするな」
六尺棒だとか、刺棒《さすぼう》、突叉《つくまた》なんという飾り道具を持ち出して、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
てみろとおっしゃると、よし来たと言って笑いながら、仲間《ちゅうげん》の持っていた
六尺棒を借りて、一振り振って碁盤へ当てると、どうだろう、その碁盤の上が棒形に筋を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
太田筑前守様か駒井能登守様か」 「駒井能登守様に」 「何の用で」 門番の足軽は
六尺棒を突き立て、お君の姿をジロジロと見渡しておりました。 「あの、有野村の藤原....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ごろ臨時に辻番が設けられました。 「これこれ、どこへ行かっしゃる」 辻番の中で
六尺棒を持った屈強な足軽が、通りかかるお銀様を呼び留めました。 「はい」 と言っ....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
何が面白くって見に来やがった、片ッ端から将棋倒しにしてしまうぞ」 と有合せたる
六尺棒をぐん/\と押振廻して居ります。飯の上の蠅同然、蜘蛛の子を散らしたように逃....
「餅のタタリ」より 著者:坂口安吾
から駈けつけてみると、キコリたちがエイエイと大木に切りこんでおり、門前には助六が
六尺棒を握りしめて、女房子供もよせつけない。 「杉の木が倒れるまでは誰も門の中へ....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
左右前後をうかがってから、右の方へ歩いて行った。 と、一人の夜廻りらしい男が、
六尺棒をひっさげて、石材の積んである暗い陰から、鷺足をして忍び出て、陣十郎の後を....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
したものと、一方には「六人の棒の衆」と称して、法衣類似の衣服を着て、頭をつつみ、
六尺棒を持った法師姿のものとがあった。すなわち一方では武士の仲間であり、一方では....