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六時
「六時〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
六時の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
自分が中学の四年生だった時の話である。
その年の秋、日光から足尾《あしお》へかけて、三泊の修学旅行があった。「午前
六時三十分上野停車場前集合、同五十分発車……」こう云う箇条が、学校から渡す謄写版....
「冬」より 著者:芥川竜之介
刑務所全体に対する弱者の反感を感じていた。
僕のやっと呼び出されたのはかれこれ
六時になりかかっていた。僕は今度は目のくりくりした、機敏らしい看守《かんしゅ》に....
「葱」より 著者:芥川竜之介
約束までした。明日はちょうど一月に一度あるお君さんの休日《やすみび》だから、午後
六時に小川町《おがわまち》の電車停留場で落合って、それから芝浦《しばうら》にかか....
「路上」より 著者:芥川竜之介
『城』同人の音楽会へ行った。音楽会は準備が整わないとか云う事で、やがて定刻の午後
六時が迫って来ても、容易に開かれる気色《けしき》はなかった。会場の次の間には、も....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
同に自分の死の近づいた事を話しました。そうして、その語《ことば》通り、翌日の午後
六時に、静に息をひきとりました。
これで見ると、Doppelgaenger の....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
、職工用の青服だのカアキ色のマントだのをぶら下げていた。
その夜《よ》学校には
六時半から、英語会が開かれるはずになっていた。それへ出席する義務のあった彼はこの....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
んだね。」と、もどかしそうに念を押すと、仕方がないから、そうきめて置いた、時間は
六時と七時との間、用が済んだら、自分の所へも寄ってくれと云う返事です。新蔵は礼と....
「或る女」より 著者:有島武郎
simpleton だと思った。
「そうねえ何時《なんじ》まで門限は?……え、
六時? それじゃもういくらもありませんわね。じゃお湯はよしていただいてお話のほう....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
も雑穀屋の鞘取《さやと》りだった。
戸を開けて外に出ると事務所のボンボン時計が
六時を打った。びゅうびゅうと風は吹き募《つの》っていた。赤坊の泣くのに困《こう》....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ある。次に彼は輪の回転周期からして土星の赤道における速度を計算し、その自転周期を
六時間二三分五三秒としている。彼はこの結果に対してよほど得意であったと見えて、こ....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
〔八月〕二十七日 朝|床の中でぐずついていたら、
六時になった。何か夢を見たと思って考え出そうとしたが思いつかない。 起きて顔を....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
ては目が馴れたせいであろう。 立花は、座敷を番頭の立去ったまで、半時ばかりを五
六時間、待飽倦んでいるのであった。 (まず、可し。) と襖に密と身を寄せたが、....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
て大したねうちです。 学生は庭の小みちをあちこちあるきまわりました。まだやっと
六時で、往来には郵便馬車のラッパがきこえました。 「ああ、旅行。旅行。」と、学生....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
。当時の恒藤もまだ法科にはいらず。一部の乙組即ち英文科の生徒なりき。 恒藤は朝
六時頃起き、午の休みには昼寝をし、夜は十一時の消灯前に、ちゃんと歯を磨いた後、床....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
た。 * * * 「もう五分で
六時だ。さあ、時間だ。」検事はこう云って立ち上がった。 十二人の名誉職、医者、....