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六法
「六法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
六法の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「家庭の幸福」より 著者:太宰治
むしろ役人のほうは、その大半、幼にして学を好み、長ずるに及んで立志出郷、もっぱら
六法全書の糞《くそ》暗記に努め、質素倹約、友人にケチと言われても馬耳東風、祖先を....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
んさの大入り繁盛です。しかも、舞台にきらびやかな大身の槍《やり》を擬しながら、槍
六法を踏んでいたのは、まぎれもない座頭《ざがしら》嵐三左衛門でした。 「へへえね....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
ぬ理由ありましょうか。神戸牧師仲介の労を取り事済みとなりましたものを、自分は常に
六法全書を膝元へ備えて居りました。死刑又は無期そのような大罪を犯すような事は、い....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
の前にいつのまにか判例集が並べられ、イタリー語の辞書などはどこかの隅に入れられて
六法全書がはばをきかす事になつてきた。
愚かだつたのは、かくいう私で、芸術病は....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
と左右に崩れ込んで、裾を叩いて土下座する。その中を鳥毛の槍、鉄砲、奴《やっこ》の
六法。美々しい行列が、鳥居をさして練って行くのだが――。 御代参である。 国....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
生の「立憲政体略」「真政大意」「国体新論」および「国法汎論」、箕作先生の「仏蘭西
六法」の翻訳などに依って、明治十年前後には邦語で泰西の法律を説明することは辛《か....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ゃろ、金茶抜からず、頼んまがな、ちゃ」 「いで、この上は――」 金茶金十郎が、
六法を踏むような形をして、手ぐすねを引きました。 「あの憎たらしい十八文のお医者....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
りましてな、そうおいでなすった時にはザマあ見やがれと、この尻を引っからげて、片手
六法かなんかで花道を引っこみの寸法で、仕組んで置いた芝居なんでございますが、相手....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
こんで、右の手で権太栗毛《ごんだくりげ》の手綱《たづな》を引張ってからに、泣落し
六法というやつで、泣いては勇み、勇んでは泣きながら、花道を引込むところが得もいわ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たり、また大先輩の石川五右衛門氏のように、衣冠束帯の大百日《だいひゃくにち》で、
六法をきってみようというような華美《はで》な芝居気のない男ですから、この床下を選....
「文化祭」より 著者:坂口安吾
論戦がはじまるけれども、井田信二の論法は発想が根本的にちがうから論戦にならない。
六法全書の論法はフシギに通用の力を失ってしまう。ナイフの所有権は信二の手に帰する....
「真相かくの如し」より 著者:坂口安吾
ていると思うかね」 「むろん、そうだろう」 「ところがそうじゃないんだ」 彼は
六法全書をとりだして著作権法第二〇条ノ二を示した。 「時事問題ニ付テノ公開演述ハ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
を請求するあたわずと、簡単に断定するわけにはいかなかったであろう。 もっとも、
六法全書かなんかに、そんな規則があるのか知らん。私の書棚にはかつて
六法全書などと....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ろで、こいつはたった八百法で買ったんだから、1246-800=446で、四百四十
六法も経済したうえに、あたし達は、碧瑠璃海岸《コオト・ダジュウル》の春風《はるか....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
って誠意を示しますよ。では、早速ですけど、ここに三千|法《フラン》と、ほかに二十
六法あってよ。さ、これで全部」と、机の上へ押しつけるように紙幣を並べる。 「コン....