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「六花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

六花の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
名娼満月」より 著者:夢野久作
荷と知る人ぞ知る。鼈甲ずくめの櫛、簪に後光の映す玉の顔、柳の眉。綴錦の裲襠に銀の六花の摺箔。五葉の松の縫いつぶし。唐渡り黒|繻子の丸帯に金銀二艘の和蘭陀船模様の....
獄中消息」より 著者:大杉栄
、と思われるほど雪が降った。コタツにでもあたってちらちら雪の降るのを見ていたら、六花ヒンプンのちょっといい景色かも知れないが、牢屋ではとてもそんな眺めどころの話....
白木蓮」より 著者:豊島与志雄
だ。そしてはじめて、涙が眼にたまってきた。 節太い枝先にぽかっと出てる、大きな六花弁の白い花、やさしく訴えるような香り、それが、なにかしら淋しいのだ。――じっ....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
賊船の頭領が、森田屋清蔵であろうとは、夢にも思わなかったところであった。 天保六花撰のその中でも、森田屋清蔵は宗俊に次いで、いい方の位置を占めていた。しかも人....
淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
ど、我らも一歩山へ足を踏み入れて呆然たるばかりであった。 途中、一里半ばかりの六花台までは自動車、それから一里ばかりの万相渓までは山駕籠であった。この駕籠は籐....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
の※《てい》を描き高い頂に多くの花が聚って繖形をなし、花は白色で香気を放ち、狭い六花蓋片がある。六|雄蕊《ゆうずい》一子房があってその白色花柱の先端は紅紫色を呈....
植物知識」より 著者:牧野富太郎
ん》が平開《へいかい》し、花としての姿を見せよい香《か》を放っている。そしてこの六花蓋の外列《がいれつ》三片が萼《がく》に当たり、内列《ないれつ》三片が花弁《か....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
たる逸品をなさしめざりき。浅草観音堂|年《とし》の市《いち》を描くに雪を以てし、六花《りっか》紛々《ふんぷん》たる空に白皚々《はくがいがい》たる堂宇の屋根を屹立....
」より 著者:中谷宇吉郎
が、この意味での粉雪は、雪の結晶が個々の状態で降るというだけであって、その結晶は六花樹枝状のものでも、角柱その他のものでもかまわないのである。即ち粉雪という言葉....
雪の十勝」より 著者:中谷宇吉郎
であった。それから結晶の種類がまた極めて多い。普通に雪の結晶の代表と思われている六花《ろっか》状のあらゆる種類の結晶は勿論のこと、余り知られていないところの樹枝....
雪を作る話」より 著者:中谷宇吉郎
来るのである。結晶形を論ずるだけなら枝が二本か三本あれば良いはずであるが、どうも六花の天然の結晶にそっくりの物を作らないと何だか気が済まぬような気もする。それで....
雪雑記」より 著者:中谷宇吉郎
ういうことがありそうである。十勝岳ではよく水晶のような六角柱の雪の結晶で両底面に六花《ろっか》の板状結晶がついて丁度鼓のような形になったものが降って来ることがあ....
粉雪」より 著者:中谷宇吉郎
態の名称とまず見るべきであろう。雪の結晶の中には普通よく写真に撮られているような六花状のものの外にいろいろ変わった形のもの、角柱状のものなど、非常に沢山の種類が....